講座224 最近の宿題事情

 目 次
1.ちょっと前の宿題
2.イマドキの宿題
3.自治体格差

1.ちょっと前の宿題

「一人一台」の時代になって学校はすっかり様子が変わって来ました。

たとえば、宿題。

ちょっと前までは、宿題と言えば「プリント」が多かったですよね。

①子どもたちは「宿題やったの?」と親に言われて嫌々やって

②わからない所は親に聞いて、

③翌朝に先生に提出して、

④先生は休み時間に必死でマル付けをして、

⑤日直がそれを帰りまでにあわてて返却して

⑥家の中にグシャグシャのプリントがどんどん貯まって来て始末に困る

多くの家庭、学校がこんな感じだったのはないかと想像します。

ところがこれが激変しているのです。

2.イマドキの宿題

なんと、①~⑥がすべて解消されたのです。

タブレットの中に宿題のアプリを入れればプリントは要りません。脱炭素ですね。

①親は「やったの?」って聞く必要もありません。

親が聞くのは忘れ物をさせないためですよね。

先生に迷惑をかけないようにとか、クラスで恥をかかないようにとか。

でもそういう心配がなくなったのです。

アプリの宿題は忘れることがないのです。

スマホのカレンダーのようにアプリが通知音で教えてくれるはずです。

あるいは先生がチェックしようと思えば誰がやっていないか一瞬でわかります。

一声かけるだけで子どもは自分でやるでしょう。

それから、誰が出していないかは教師にしか分かりません。

先生のパソコンに集約されるだけですから。

そして、なんと言っても、子どもたちはタブレットを使った勉強を楽しんでやる傾向が強いので、プリントの時とは違って自分から取り組む子が増えているのではないでしょうか。そんな気がします。

②わからない所は親に聞く

これもありません。間違ったらアプリが教えてくれますから。

しかも、間違った子にだけ確認の追加問題まで出してくれたりします。

これはもう宿題というより家庭内学習塾ですね。

③翌朝の提出

これも要りません。紙じゃないですから。

先生は自分の端末で全員の実施状況を把握できます。

もっと言うと、実施過程まで把握できます。

「あ、この子はここでつまずいたな」とか、取り組んだ過程までわかります。提出なしで。

④先生が休み時間に必死でマル付け

アプリが答え合わせまでやってくれますから要りません。

先生にとっては最も助かる部分ですね。

このマル付けがなくなったことと、宿題を作ることも要らなくなったのが大きいですね。

労働時間縮減です。

⑤日直がそれを帰りまでにあわてて返却する

日直さんが職員室まで走って取りに行くとか、

帰りの会が待たされて帰りが遅くなるとか、

そういうストレスが無くなりますね。

⑥家の中にグシャグシャのプリントがどんどん貯まって来て始末に困る

タブレット一台ですから大丈夫です。

子どもにも親にも先生にもいいことだらけですね。

3.自治体格差

もちろんこれには自治体格差があります。

タブレットやPCの持ち帰りを認めていない自治体もあるからです。

どうして認めていないんでしょうね?

子どもたちにとって、タブレットやPCは文房具です。

教科書もデジタル化が進んでいますから、

毎日重たい荷物を持って学校に通う光景も「昔」になるでしょう。

こんなにメリットがあるわけですから早く認めてあげて欲しいものです。

最後に、若い先生方がYouTubeで「宿題のマル付け」について話し合っている動画を紹介します。

この動画には様々な先生が出て来ますが、

その中で司会をしている「T先生」という方が宿題にアプリを使っている先生です。

その部分から再生できるようにしておきますね。

大阪府和泉市では市の教育委員会がこんな動画まで出しています。

格差、格差と騒がれていますが、

今が「変わり時」なんでしょうね。

いずれこんな感じになると私は予想しています。

この記事に投げ銭!

水野 正司

子育て応援クリエイター:「人によし!」「自分によし!」「世の中によし!」の【win-win-win】になる活動を創造しています。

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5件のフィードバック

  1. まき より:

    宿題の処理が楽になったら、教師の働き方改革が多いに進みそうですね。
    静岡でこのようなチャンネルを作っていること、初めて知りました。
    ご紹介ありがとうございます。

  2. 静岡若手教え方 T先生 より:

    ご紹介ありがとうございます!
    私たちの動画を取り上げてくださりとっても嬉しいです!
    ICTは
    I 今始めれば
    C ちょっと違う
    T tomorrow
    とCMで言っていました。
    特に、AIドリルは、個別最適な学びの推進には必須なので、これからもAIドリルの活用を広めていきたいと思っております!

  1. 2022年2月17日

    […] 講座224で「最近の宿題事情」について書きましたが、 […]

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