I 理想の学校・ブラックな学校

講座236 子どもたちの「シン・学力」

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 目 次
1.事実に依拠する
2.読解力テスト
3.検索能力と「学力の基礎」
4.若者も新聞・テレビ!?
5.私の「取り方」
6.まとめ

1.事実に依拠する

私は「右」でも「左」でもありません。

平和主義者でも人道主義者でもありません。

事実を知りたいと思っています。

事実に依拠して自分の頭で考えたいと思っています。

また、子どもたちにもそうあって欲しいと願っています。

「読み書き計算」や「英語」や「ICT」などの学力が大切だと考えるのもそのためです。

「情報読解力(メディア・リテラシー)」が必要だと考えるのもそのためです。

2.読解力テスト

ではこれから、みなさんの情報読解力をテストします。

3月1日の日本経済新聞は次のように報じています。

衆院は1日の本会議で、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を非難する決議を与党と立憲民主党などの賛成多数で採択した。「ロシア軍による侵略を最も強い言葉で非難する」と明記した。即時の攻撃停止とロシア国内への撤収を「強く求める」と盛り込んだ。

これを読んでどこが印象に残りましたかか?

「強く求めたんだ?」とか、そういう所ですか?

「『最も強い言葉』って何だろう?」ですか?

どこかに引っ掛かりませんでしたか?

私は「あ、これ、情報読解の授業に使えるな!」と思いました。

私が子どもたちへの授業で扱うとしたら「賛成多数で採択した」の所です。

こういう所をちゃんと読めるような子どもたちに育てたいのです(そういう授業をしていました)。

「賛成多数」ということは「全会一致」ではないということですよね。

「反対した人(政党)もいたんだ…」という読み方になりますよね。

そういう読み方が読解力です。最近の言葉で言えば「クリティカルシンキング」です。

どうでしたか?

最初に読んだ時に、そこに気づいていましたか?

「軍事侵攻を非難する決議」なのに、それに反対した人(政党)がいたということです。

それがいいとか悪いとかの話ではありません。

「いた」というのが事実なんです。

そして、事実をつかむには読解力が必要だということです。

今の例で言えば「クリティカル・シンキング」という読解力です。

【クリティカルシンキング】
あらゆる物事の問題を特定して、適切に分析することによって
最適解にたどり着くための思考方法(ウィキペディア)

3.検索能力と「学力の基礎」

知的好奇心と検索能力も大切です。

「ロシアを非難する決議ってどんな決議なんだろう?」

そう思って自分で調べられる能力です。

「検索能力」について具体例をあげてみましょう。

ネットから流れて来る情報、ネットに流れている情報のほとんどは加工品です。

事実を手に入れるためには「流れ」の中に入って「取りに行く」というアクションが必要です。

この時に必要になるのが「原典にあたる」というスキルです。

原典は無理であっても、できるだけ加工されていない情報を手にれるという姿勢は必要です。

小学校の社会科では、「その資料は一次資料か二次資料か」という読み取りの仕方を習います。

「軍事侵攻を非難する決議」だとこれが一次資料です。

原典にあたる。

学校では、こうした検索能力、知的好奇心、メディア・リテラシーを育てています。

でも、もっと大切な能力があります。

それは「読み書き計算」という学力の基礎です。

この決議文を見ればわかりますが、漢字が読めなければなりません。

「懸命」とか「増強」とか「緩和」などの熟語の意味を知らなければなりません。

そもそも検索する途中にも漢字や熟語は出て来ます。

ですから、読解以前の基礎がさらに重要ということです。

歴史を振り返ればわかります。

識字率が低ければ、その国は貧しくなります。

それと同じで、「読み書き計算」「英語」「ICT」などの学力が低い国は繁栄が危うくなります。

教育が大切だというのはそういうことです。

4.若者も新聞・テレビ!?

「今の子どもは新聞も読まないしニュースも見ない!」

と思われている方もいるかも知れませんが、メディアは多様になりました。

10代のメディアは今でも「YouTube」が強いです。

Twitterやインスタなどの「SNS」も強いです。

50代以上の58.5%が【テレビ】と回答しているのに対し、10代の51.0%が【YouTube】と回答。世代間ではっきり分かれる結果となった。(「最もよく見るメディア」オリコンニュース)

世代によって使う道具が異なるのは当然でしょう。

でも、ちょっと心配なことがあるのです。

総務省が「各種のメディアに対する信頼の状況」という調査結果を出しています。

これによると、情報の「信頼度」という点では若者であっても新聞やテレビが高いのです。

若者であってもYouTubeやSNSは信頼度が低い

これってどうなんでしょう?

私は基本的にどっちも同じで、むしろYouTubeやSNSの方に可能性を感じています。

放送法」って読んだことがありますか?

日本の放送番組の大前提にあるのは「表現の自由」なんです。

第三条(放送番組編集の自由)放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。

一応ですね、次のような条文もあります(第四条 国内放送等の放送番組の編集等)。

一 公安及び善良な風俗を害しないこと。
二 政治的に公平であること。
三 報道は事実をまげないですること。
四 意見が対立している問題についてはできるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。

でも、ですね。

これって現実的に、ほぼ無理なんです。

放送は編集されます。

編集には「切り取り」が付きものです。

「まげない」までも「切り取る」ことはできます。

無視することもできます。

編集は自由なのです。

そして、それは、新聞でも、テレビでも、YouTubeでも、SNSでも同じことです。

企業団体か、個人の発信かの違いからすれば、むしろ個人の方が信頼できるかも知れません。

それにもかかわらず、新聞やテレビの信頼度が高いというのは、

何らかのバイアスがかかっている状態なのだと私は思うのです。

【バイアス】傾向、偏向、先入観、データ等の偏り、思考や判断に特定の偏りをもたらす思い込み要因、得られる情報が偏っていることによる認識の歪み、といった意味で用いられる語。 (Weblio辞書)

今の日本を見ると、メディアの方が自由を保障されていて、

受信者である私たちの方は、「限られた情報」「偏った情報」に信頼を寄せているような気がしてなりません。

でも、本来は私たちが「自由」であるべきです。

そして、自由を手に入れるためには「学力」が不可欠です。

ですから、子どもたちにはもっと学力を身につけさせてあげたいですし、

知的好奇心や勉強することの楽しさを失わせたくないと思っています。

5.私の「取り方」

ということで、

若い世代には、若い世代の道具であるYouTubeやSNSなどをもっと積極的に使って欲しいと思っています。

最後に、私の情報の取り方を紹介します。

私は「人」で選ぶことが多いです(あくまでも選び方の一つですが)。

たとえば、ウクライナ問題であれば、

精神科医で世界一周バックパッカーでVoicy(インターネットラジオ)のパーソナリティーをされている「kagshun(カグシュン)さん」です。

kagshunさんはウクライナに二週間くらい滞在して、他の周辺諸国も見て回っていたと言います。

私はリスナーとしてこの方に信頼を寄せています。

だから聴くのです。

【1】精神科医のココロに効くラジオ(Voicy)

2月25日の番組「《雑談ラジオ》ウクライナ大好きな私が戦争について思うこと

これはとても参考になりました。

中でも「ロシアってめちゃくちゃな目に遭ってるんです」という話は大切な視点です。

第ニ次世界大戦での戦死者が一番多い国はどこか知っていますか?

ダントツ「ロシア(ソ連)」なんです。

連合国として戦って、これだけ犠牲者が出たわけです。

これを見ると、ロシアの人たちこそ戦争を憎んでいるはずだと想像できます。

ポーランドの犠牲も大きいです。

また巻き込まれるんじゃないかとポーランドの人たちは心配していることでしょう。

人は情報を元に感情を抱きます。

そこを忘れてはならないと思います。

【2】ホリエモンチャンネル(YouTube)

ネット界のインフルエンサー・堀江貴文さんのYouTube動画もよく観ます。

ロケット開発に詳しいですし、沢山の情報網を持っている方なので、

私たちは信頼性の高い情報をコスパよく受け取ることができます。

【3/3時点】ロシア・ウクライナ情勢について最新情報を踏まえてお話しします

この動画では、最新兵器の「衝撃波爆弾」と「EMP核爆弾」について解説されています。

知ってますか?衝撃波爆弾!

建物や人間の体の外見を傷つけずに多数の人を殺す爆弾です。空気砲の原理です。

それから、「核爆弾」と言ってもそれがどんな核爆弾なのかによって戦争の中身が全く違って来ます。

EMP核爆弾は強力な電磁波を発生させてインターネットなどの通信網、すべての電子機器を破壊する兵器です。

ウクライナからの情報が一瞬で途絶えることもこれから起こり得ます。

世界中のインターネットが一瞬で使えなくなる可能性だってあります。

そういう視点も10代以上の子には持っておいて欲しいと思います。

【3】未来ネット(YouTube)

三人目は馬渕睦夫さんです。

この方は、2005年~2008年までウクライナで「ウクライナ大使兼モルドバ大使」として勤務されていた方です。

ウクライナについてはかなり詳しいと考えると、知的好奇心が湧きますよね。

「ひとりがたり馬渕睦夫」#40 ゲスト:篠原常一郎 vol.5 ロシアとウクライナの真実・それを知れば世界がわかる・日本のメディアが伝えない理由(2020/03/21)

2年前の動画ですが、今のニュース番組を見るより、よっぽど勉強になります。

馬渕さんは「西」でも「東」でもなく、ディープステイト視点です。

「ロシアもアメリカも使われているだけ」で「ウクライナは犠牲者」という視点です。

何しろロイター通信とか、BBCとかABCとかCNNなどのニュース報道も「使われているだけ」という立場ですから、

それらを更に日本語に訳して日本の国民に放送している多くのメディアの情報は、二次情報どころか、かなり狭い範囲の情報を流していると考えられます。

こういう視点も大切ですよね。

なお、世間には「陰謀論」という言葉がありますが、馬渕さんは「陰謀論という言葉を流行らせることが陰謀」という考え方をしています。

もう何が本当かわからない世界です。

ですからなおのこと「学力」は大切です。

【4】PRESIDENT Online(ネットニュース)

最後にもう一人だけ紹介して終わります。

外務省国際情報局の分析官などをされていた佐藤 優さんです。

本当のところ、私はこの方については詳しく知りません。

怪しい感じがするので、佐藤さんの本もあまり読んでいません。

でも今回はロシアの問題ですので、好奇心を持ちました。

佐藤さんは、1988年から1995年までの7年間を「在ソ連・在ロシア日本国大使館」に勤務していました。

そういう立場の人は珍しいので興味が湧きますよね。

プレジデント・オンラインの昨日のニュースです。

佐藤優「プーチン大統領の目的は『ウクライナに傀儡政権を樹立すること』ではない」(2022/03/03)

要約すると「プーチン大統領の目的」は次の三つです。

(1)ルガンスク州とドネツク州にいるロシア系住民の保護(70万人はロシア国籍をもつ人)
(2)ウクライナの軍事的な脅威をなくすこと(第2次大戦でドイツ軍の侵略を受け2600万人もの犠牲を出した苦い経験)
(3)ゼレンスキー政権を倒すこと(次の政権は傀儡ではなく融和的であればいい)

わかりやすいですね。

ネットニュースだって馬鹿になりません。

こんな感じで「誰が」その情報を発信しているかを一つの基準にしています。

そして、その「人」を信頼するにも一定の学力が必要です。

6.まとめ

私は「右」でも「左」でもありません。

平和主義者でも人道主義者でもありません。

ただ、事実を知りたいと思っています。

事実に依拠して自分の頭で考えたいと思っています。

また、子どもたちにもそうあって欲しいと願っています。

「読み書き計算」や「英語」や「ICT」などの学力が大切だと考えるのもそのためです。

「情報読解力(メディア・リテラシー)」が必要だと考えるのもそのためです。

そしてそれは、そんなに難しいことだとは思いません。

今の教科書には、社会で使われない内容もたくさんあります。

そこを見極めて学力を保障するのが大人の役割だと思っています。

 目 次
1.事実に依拠する
2.読解力テスト
3.検索能力と「学力の基礎」
4.若者も新聞・テレビ!?
5.私の「取り方」
6.まとめ


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  1. タミー より:

    事実を知ることが大事だと改めて思いました。
    録画を加工することもできるので、事実を知ることそのものが難しいと感じる時もあります。

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