講座208 鉛筆を正しく持てる子は1割以下
![](https://win3.work/wp-content/uploads/2022/01/enpitsu_mochikata.png)
文科省の調査によると鉛筆を正しく持てる子の割合は1割以下だそうです。
今回は鉛筆の持ち方について「どんな鉛筆がよいのか」など具体的にお伝えします。
![](https://win3.work/wp-content/uploads/2022/01/adc6d81f45ae38e5512e808cf54e8646-1024x564.jpg)
割合は、どの学齢段階においても1割以下と極端に低く、加齢による増加もあまりみられない。(前掲資料解説より)
グラフの一番下の折れ線です。
小・中・高・大人と、ほとんど変わらないですね。
つまりこれは、
鉛筆の持ち方は「小1前に」固定される
ということでしょう。
今回は、鉛筆の持ち方について再度、考えてみます。
2.その子の財産
3.臨界期と敏感期
4.鉛筆選び
![](https://win3.work/wp-content/uploads/2021/12/6874c97317f44aa8712f2c0c77d4d218-1.jpg)
1.定点観察
プールで受付業務をしていますと、小中学生の文字が乱雑なのに驚きます。
自分の名前を書く時点から、ひっちゃかめっちゃかです。
さらに、その鉛筆の持ち方が奇想天外です。
先の調査が行われたのは1998年ですから、今はもっと悲惨な状態になっていると思います。
「良くなっている」とは思えませんよね。
以前、書いたかも知れませんが、ある幼稚園の面接試験では、面接をする前に合否が決まるそうです。
就職試験の面接がまだ始まっていないのに、合格・不合格が決まってしまうというのです。
そのわけは「鉛筆の持ち方」にありました。
受付で自分の名前を書く時に、係りの人は「鉛筆の持ち方」をこっそり見ているのだそうです。
そして、実はそこが合否を決める決定的な条件になっている(本人は知らない)。
だからもうその時点で面接はほぼ終了しているというわけです。
このやり方は今でも通用しそうですね。
![](https://win3.work/wp-content/uploads/2021/12/6874c97317f44aa8712f2c0c77d4d218-1.jpg)
2.その子の財産
多様性という言葉が流行する時代です。
「鉛筆の持ち方くらい、どーだっていいじゃない!」と考える大人もいるでしょう。
「別にいのち取られるワケじゃないしー」
確かに命は取られませんが、就職試験に落ちることはあるかも知れませんよね。
逆に言えばですよ。
1割しか正しく持てていないということは、
その1割に入ったら「スゲーじゃん」ということにもなりますよね。
レアです。貴重です。希少価値です。
だから社会的に価値があって採用されるわけですよね。
しかも「一生もの」ですからね。
身につけた財産です。
取られる心配はありません。
そう考えると、鉛筆の持ち方ってかなり重要ですよね。
![](https://win3.work/wp-content/uploads/2021/12/6874c97317f44aa8712f2c0c77d4d218-1.jpg)
3.臨界期と敏感期
鉛筆の持ち方は「小1前に」固定される
では、何歳くらいで決まるか覚えていますか?
これは講座158で解説しました。
4歳半です。
講座158で次のように書きました。
4歳半までに「動的三点持ち」をめざしましょう!
詳しくは、講座158をご覧ください。
仮にこの「4歳半」がタイムリミットだとします。
そうしますと、臨界期は3歳~4歳頃だと考えるのが妥当でしょう。
「臨界期」というのは、その期間を外すと効果が激減する期間という意味です。
逆に考えますと、その前までは、あることを身につけるのに最も効果的な期間ということです。
この場合は「敏感期」という言葉を使います。
うちの孫は今、4歳になったばかりです。
鉛筆の持ち方の敏感期です。
持ち方は大丈夫なのか少し気になって写真を送ってもらいました。
これがその写真です。
![](https://win3.work/wp-content/uploads/2022/01/unnamed.jpg)
ステップ2の「静的三点持ち」はクリアしていますが、ステップ3の「動的三点持ち」があと少しといったところでしょうか。
くもんの三角鉛筆を使っているようですが、太過ぎるためか中指の上に鉛筆が乗っていませんね。
指の大きさに合った鉛筆を私が買ってあげようと思っています。
さて、どれにするか?
![](https://win3.work/wp-content/uploads/2021/12/6874c97317f44aa8712f2c0c77d4d218-1.jpg)
4.鉛筆選び
【第1候補】LYRA(リラ) 三角グリップ 持ち方矯正グラファイト鉛筆B 穴付き
【第2候補】スタビロ かきかた学習鉛筆 イージーグラフ2B 穴付き(右手用)
指を置く「穴」が付いた鉛筆は魅力的です。
私も実際に買って試したことがありますが、削って使っても問題ないです。
LYRA製はまるい穴、 スタビロ製は楕円の穴。どちらでも大差は感じませんでした。
これら「穴付き鉛筆」は、大人がそばについて「ああだ」「こうだ」言わなくても、子どもが自分で気をつけることができるのが最大のメリットです。
ただ、3B、4Bが無いのが残念です。
![](https://win3.work/wp-content/uploads/2021/12/c9ec9e21d9f98baca208c3c8a30b9870.jpg)
【第3候補】トンボ 六角軸 4B
【第4候補】くもん こどもえんぴつ4B
孫は指を置く位置が、だいたい正しいようなので「穴付き」じゃなくても大丈夫だろうと思います。
そうなると次は濃さですね。
孫が今使っているのは6Bです。
筆圧もついてきているはずなので、次は4Bがいいかなと思っています。
そうなると「六角」か「三角」か。
「太さ」と「長さ」はどのくらいか。
そこですね。
特に、幼児にとっては「太さ」と「長さ」は重要さと思います。
「長さ」という点では、くもんの鉛筆はよく考えられています。
![](https://win3.work/wp-content/uploads/2022/01/31xAMAdusdL._AC_.jpg)
「濃さ」とともに「太さ」と「長さ」も考えられているんです。
太さは6Bと4Bが0.9cm、2Bが0.5cmです。
ということで、今回ウチの孫にはくもんの4Bを買ってあげようと思っています。
2件のフィードバック
[…] 講座208 鉛筆を正しく持てる子は1割以下 […]
[…] 講座208 鉛筆を正しく持てる子は1割以下 […]