講座208 鉛筆を正しく持てる子は1割以下

文科省の調査によると鉛筆を正しく持てる子の割合は1割以下だそうです。

今回は鉛筆の持ち方について「どんな鉛筆がよいのか」など具体的にお伝えします。

Benesse 教育研究開発センターが選ぶ「調査データ クリップ! 子どもと教育」

割合は、どの学齢段階においても1割以下と極端に低く、加齢による増加もあまりみられない。(前掲資料解説より)

グラフの一番下の折れ線です。

小・中・高・大人と、ほとんど変わらないですね。

つまりこれは、

鉛筆の持ち方は「小1前に」固定される

ということでしょう。

今回は、鉛筆の持ち方について再度、考えてみます。

 目 次
1.定点観察
2.その子の財産
3.臨界期と敏感期
4.鉛筆選び

1.定点観察

プールで受付業務をしていますと、小中学生の文字が乱雑なのに驚きます。

自分の名前を書く時点から、ひっちゃかめっちゃかです。

さらに、その鉛筆の持ち方が奇想天外です。

先の調査が行われたのは1998年ですから、今はもっと悲惨な状態になっていると思います。

「良くなっている」とは思えませんよね。

以前、書いたかも知れませんが、ある幼稚園の面接試験では、面接をする前に合否が決まるそうです。

就職試験の面接がまだ始まっていないのに、合格・不合格が決まってしまうというのです。

そのわけは「鉛筆の持ち方」にありました。

受付で自分の名前を書く時に、係りの人は「鉛筆の持ち方」をこっそり見ているのだそうです。

そして、実はそこが合否を決める決定的な条件になっている(本人は知らない)。

だからもうその時点で面接はほぼ終了しているというわけです。

このやり方は今でも通用しそうですね。

2.その子の財産

多様性という言葉が流行する時代です。

「鉛筆の持ち方くらい、どーだっていいじゃない!」と考える大人もいるでしょう。

「別にいのち取られるワケじゃないしー」

確かに命は取られませんが、就職試験に落ちることはあるかも知れませんよね。

逆に言えばですよ。

1割しか正しく持てていないということは、

その1割に入ったら「スゲーじゃん」ということにもなりますよね。

レアです。貴重です。希少価値です。

だから社会的に価値があって採用されるわけですよね。

しかも「一生もの」ですからね。

身につけた財産です。

取られる心配はありません。

そう考えると、鉛筆の持ち方ってかなり重要ですよね。

3.臨界期と敏感期

鉛筆の持ち方は「小1前に」固定される

では、何歳くらいで決まるか覚えていますか?

これは講座158で解説しました。

4歳半です。

講座158で次のように書きました。

4歳半までに「動的三点持ち」をめざしましょう!

詳しくは、講座158をご覧ください。

仮にこの「4歳半」がタイムリミットだとします。

そうしますと、臨界期は3歳~4歳頃だと考えるのが妥当でしょう。

「臨界期」というのは、その期間を外すと効果が激減する期間という意味です。

逆に考えますと、その前までは、あることを身につけるのに最も効果的な期間ということです。

この場合は「敏感期」という言葉を使います。

うちの孫は今、4歳になったばかりです。

鉛筆の持ち方の敏感期です。

持ち方は大丈夫なのか少し気になって写真を送ってもらいました。

これがその写真です。

ステップ2の「静的三点持ち」はクリアしていますが、ステップ3の「動的三点持ち」があと少しといったところでしょうか。

くもんの三角鉛筆を使っているようですが、太過ぎるためか中指の上に鉛筆が乗っていませんね。

指の大きさに合った鉛筆を私が買ってあげようと思っています。

さて、どれにするか?

4.鉛筆選び

【第1候補】LYRA(リラ) 三角グリップ 持ち方矯正グラファイト鉛筆B 穴付き

【第2候補】スタビロ かきかた学習鉛筆 イージーグラフ2B 穴付き(右手用)

指を置く「穴」が付いた鉛筆は魅力的です。

私も実際に買って試したことがありますが、削って使っても問題ないです。

LYRA製はまるい穴、 スタビロ製は楕円の穴。どちらでも大差は感じませんでした。

これら「穴付き鉛筆」は、大人がそばについて「ああだ」「こうだ」言わなくても、子どもが自分で気をつけることができるのが最大のメリットです。

ただ、3B、4Bが無いのが残念です。

【第3候補】トンボ 六角軸 4B

【第4候補】くもん こどもえんぴつ4B

孫は指を置く位置が、だいたい正しいようなので「穴付き」じゃなくても大丈夫だろうと思います。

そうなると次は濃さですね。

孫が今使っているのは6Bです。

筆圧もついてきているはずなので、次は4Bがいいかなと思っています。

そうなると「六角」か「三角」か。

「太さ」と「長さ」はどのくらいか。

そこですね。

特に、幼児にとっては「太さ」と「長さ」は重要さと思います。

「長さ」という点では、くもんの鉛筆はよく考えられています。

「濃さ」とともに「太さ」と「長さ」も考えられているんです。

太さは6Bと4Bが0.9cm、2Bが0.5cmです。

ということで、今回ウチの孫にはくもんの4Bを買ってあげようと思っています。

この記事に投げ銭!

水野 正司

子育て応援クリエイター:「人によし!」「自分によし!」「世の中によし!」の【win-win-win】になる活動を創造しています。

おすすめ

2件のフィードバック

  1. 2023年9月4日

    […] 講座208 鉛筆を正しく持てる子は1割以下 […]

  2. 2024年2月28日

    […] 講座208 鉛筆を正しく持てる子は1割以下 […]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です