理想の学校・ブラックな学校

講座56 中学生の「2人に1人」は107歳まで生きる

投稿日:2020年11月17日 更新日:

2007年生まれの子どもの半数が到達する年齢

という調査結果があります。日本は世界一です。「2007年生まれの日本の子」は二人に一人の確率で「107歳」まで生きるという結果です。
出典:Magenta Financial PlanningMeeting the health & wealth challenges of a 100 year life

 何が違ってくるか?「生き方」がちがってきます。

 私たちは終身雇用といって、一度就職すればなんとかなるだろうという感覚でしたが、これからは「転職」や「副業」が普通の生き方になると言われます。一生同じ仕事で生きてはいけないというわけです。

じゃあどんな仕事で稼ぐか?

 数年前から「レジ打ちはなくなるだろう」と言われていましたが、本当になくなってきましたね。次は「薬剤師がなくなる」と言われています。

 こんな風に、どんどん機械に仕事を奪われていきますから、「機械に真似できない能力」を身につけなければ仕事が見つからなくなります。

工夫する力

 簡単に言えば「工夫する力」ですね。コロナ禍の中で、様々な工夫を始めたお店と、今まで通りのやり方で我慢しているお店では、どちらが生き残っていくかという話です。その「工夫する力」が子どもたちに求められています。

 そうしますとですね。

 学校や家庭は「今まで通り」ではいかなくなります。

 だって、今まではどちらかというと、「みんな同じ」「みんなについて行ける」っていうことで安心していましたよね。

 これからは逆に、「みんなと違うものを持っている」ということが生き残るために必要な世の中になっています。さかなクンのように、魚にめっちゃ詳しいという能力で稼ぐことができます。

 そして、ただ詳しいだけじゃなく、それが「多くの人の役に立つ」という要素が加わることで、ウィン・ウィンで回り始めるわけです。

 その「回る」というためには、

 ・人間的な魅力 
 ・コミュニケーション力
 ・発信力
 ・工夫し、創造する力
 ・意欲・好奇心

 などいくつもの教育的要素が必要になります。

意欲好奇心

 たとえば、「意欲・好奇心」をとっても、これまでの学校教育や子育ては、このことをどれだけ重要視してきたことか。

 「勉強!勉強!」「宿題やったのかい!」

と言って、勉強嫌いの大人を世の中にたくさん出してきました(「勉強嫌いな日本人」)。

 これはもう、細かいデータを出さなくてもわかりますよね。
 うちの娘たちに、

「社会に出て学校の勉強役に立ったことある?」

 と聞くと、「ない!」と即答されます。
 ごめんなさい。教員だった私にも責任があります。泣)

 でも、これからは「意欲・好奇心」なしに、長い世の中を生き抜くことは難しくなります。
 「意欲・好奇心」を大事に育てたさかなクンのお母さんの話は有名ですよね。
 そのお話をご紹介して今回は終わります!

「ギョ歳のさかなクン 母はいつも「好き」を応援してくれた」(「小学一年生」小学館)

-理想の学校・ブラックな学校
-, , ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

講座371 高校生の自殺が増える理由

NHKwebニュース 2022年の小中高校生の自殺者数は514人で、はじめて500人台を超えました。 特に多いのが高校生で352人(約7割)を占めています。 そして、高校生の352人のうち男子が207 …

講座365 子どもにとっての「理想の先生」

「理想の教師像」というのがあります。 これがですね。 「子どもたちの意見」と「親の意見」と「教師たちの意見」と「国の意見」ではどう違うのか? 今回はそのことについて解説いたします。  目 次 1.子ど …

講座364 「がん教育」知ってますか?

小学校6年生の保健の授業に「病気の予防」という単元があるはずです。 その中で「癌」についても取り扱うことになっています。 ですから6年生以上は習っていると思います。 中学校、高校でも引き続き扱うことに …

講座349 関心ありますか?大学入学共通テスト

先日、2023年度の大学入学共通テストが実施されましたが、ニュースをご覧になりましたか? ニュースと言っても、今はいろんな種類のニュースが手に入ります。 今回はその中からいくつかを取り上げます。 「大 …

講座327 給食で「黙食」がなくなった?

子どもに黙食をさせる。 これはツライなあと思っていました。 食事って楽しいものですからね。 それに我慢できないのが子どもですからね。 学校の給食時間はどうなってるんだろうと、ずっと心配でした。 そした …

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。