講座287 我が子が事故!救急車呼ぶ?迷ったら…

34年間の教員人生で救急車を呼んだことが1回あります。

救急車で運ばれたことも1回あります。

今回はそのことについて書きます。

 目 次
1.指がちぎれた男の子
2.眩暈と嘔吐
3.名古屋の顔面骨折事故

1.指がちぎれた男の子

私がまだ20代だった頃の事故です。

グラウンドで全校児童が運動会の練習をしていました。

かなり長い練習だったと思います。

途中で休憩が入りました。

休憩になった途端、子どもたちはパアーっと走り出します。

多くの子がグラウンド脇の遊具を使って遊びはじめました。

その中に長い丸太が前後に揺れるような5人乗りの遊具があって、

3人が丸太に座り、両端の子が立って全力で漕いでいました。

その遊びの中で悲鳴が上がりました。

状況はよくわからいのですが、座っていた一人の男の子が丸太から落ちて草の上に放り出されたのです。

体を曲げて泣き叫んでいました。

周りの子は大騒ぎです。

職員で駆け付けたのは私が最初でした。

出血がひどいです。

誰かが「先生!指ちぎれてる!」と叫びました。

男の子の指がちぎれたというのです。

本当でした。

後から来た先生に救急車を呼んで下さいと頼みました。

私はちぎれた指を探さなければと思いました。

周囲を探すと、草の上に指が落ちていました。

私はそれを拾って、男の指につなぎ合わせました。

合わせていても血は止まりません。

つながるはずもありません。

手首を絞めて止血し、持っていたハンカチをポケットから出してつなぎ目を縛りました。

できる処置はそれくらいです。

男の子は救急車に乗って病院に行きましたが、結局指はつながりませんでした。

私はこの経験から「ハンカチを携帯することの大切さ」を学びました。

2.眩暈と嘔吐

次は私が教頭時代の話です。

修学旅行のバスが朝の6時に出発することになっていました。

修学旅行の引率には管理職が加わります。

その年は校長先生が引率で、私は学校に残る役でした。

手を振ってバスを見送った後の出来事です。

学校に戻ると急にめまいがしてきました。

立っていられず、校長室のソファーに座っていると吐き気が…。

職員がビニール袋を持って来てくれて、私は袋を握ったまま何度も吐きました。

目を開けていられません。

目を開けると、頭がくるくるして倒れそうになるのです。

初めての経験でした。

その様子を見ていた一人の職員が、きっぱりとした声で「救急車を呼びましょう!」と言いました。

私は自分の状況が判断できませんでした。

やがて、救急車が来て私は担架に乗せられて救急搬送されました。

救急車の中で私は意識を失いました。

数時間後、意識を取り戻すと、目の前に教育委員会の部長さんの顔がありました。

医師からは一週間の入院だと診断。

しかし、学校には保護者から苦情の電話。

校長も教頭も学校にいないとは何事だ!というのです。

「管理職が学校に居る」ということの意味を再確認しました。

そして、救急車を呼ぶかどうかは「自分では判断できない」と実感しました。

3.名古屋の顔面骨折事故

今月7月5日に「学校が救急車を呼ばず、母親怒り」という事故がありました。

先日私はYouTubeでこの事故について解説しました。

動画は長いと視聴しずらいので簡潔に解説しています。

①判断に迷ったら「こんなアプリもありますよ」という紹介
②そもそも「養護教諭」って他の職員と立場が違うんですよという解説

この2つを話したのですが、

動画では話せなかったことをここで補足しておきます。

それは次の2点です。

③養護教諭は「管理職よく強くあっていい」ということ
④その養護教諭より強いのが「親」だということ

強い養護教諭(保健室の先生)。

私の教職経験の中にもいました。

校長や教頭が腑抜けの時にはビシっと発言していましたね。

救急車を呼ぶかどうか迷うような時には、「養護」が職務である養護教諭にはビシっと言う使命があります。

それこそ職場のチームワークだと思います。

この事故のニュースを読んだ時に、そのことを思い出しました。

そして、その養護教諭より強いのが親です。

これも法律に書いてあります。

教育基本法の第10条。

「第一義的責任」は家庭にある、ですね。

ですから、「学校が救急車を呼ばず、母親怒り」という見出しは当然です。

「怒り」という表現はニュースだから仕方ありませんが、

私たちはこれを「使命」と読むべきです。

当然のこと、普通のことです。

責任がありますからね。

「学校が救急車を呼ばず、母親怒り」

この見出しには、このような情報が詰まっているわけです。

・学校が救急車を呼ばなかった(呼べなかった)その背景

・養護教諭の職務が機能していたかという問題

・母親が救急車を要請したのは当然であるということ

こうしたことを踏まえて、動画を参考にしてみてください。

保護者のスマホにもこのアプリはおすすめです。

【追記】
2022年10月29日。朝、目覚めた私は左半身に違和感を感じて、自分はベッドに寝た状態で2階にいる四女をLINEで呼んで、このアプリを使って調べてもらいました。

その結果、判定は「救急車を呼んで下さい!」だったので呼びました。

脳出血でした。

自分から動かず、早く対応したこともあり、

脳神経外科のドクターからは何度も「不幸中の幸いですね」と言われました。

この記事に投げ銭!

水野 正司

子育て応援クリエイター:「人によし!」「自分によし!」「世の中によし!」の【win-win-win】になる活動を創造しています。

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3件のフィードバック

  1. タミー より:

    消防車を呼ぶと、ほぼ必ず放水。家がなくなってしまいます。
    救急車を呼ぶことは、どんな処置も受け入れなければならないということになるのでしょうか。
    全校の予定を変えることになります。
    そこまでのことなのか。
    判断にためらってしまう気持ちも分かります。
    同時に母親としての気持ちも分かります。

  1. 2022年12月20日

    […] 講座287「我が子が事故!救急車呼ぶ?迷ったら…」 […]

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