講座103 テストが返って来ない!?
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最近、気になる話を聞きました。
小学校一年生の保護者の方からです。
学校でテストをやっているはずなのに、一度も返って来ないんです。
例の「学期末にどーんと返す」ってヤツですかねえ。
今回はこの「学期末にどーんと返す」について考えてみます。
2.なぜ返さないのか?理解不能!
3.「どーんと返す」ってナンだ?
4.「直後」は黄金の時間
5.学校としてのシステム
6.まとめ
1.小学校一年生のテスト
小学校一年生ですよ。
どんなテストか知ってますか?見たことありますか?
どの子も100点を取れるくらい超簡単なテストです。
というか、一年生のテストについては「どの子も100点になるように工夫する」ものです。
勉強を始めたばかりです。
ひらがなを習ったばかりです。
数字の書き方から習うんです。
そのテストです。
私の33年間の教員経験から言っても、
小学校一年生のテストはほとんどの子が100点を取ります。
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2.なぜ返さないのか?理解不能!
その前提で話を進めますよ。
100点をもらったらウレシイじゃないですか。
家に帰って、親に見せたいじゃないですか。
それをなぜ返さないのか?
理解できません!
マル付けをしていないの?
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そんなわけないですよね。
さっぱりわかりません。
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3.「どーんと返す」ってナンだ?
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そして、もう一つわからないのが、
テストを学期末にどーんと返す!
ということです。
最近流行しているのか、それをしている先生が一人や二人じゃないようです。
①テストは「結果」が気になるもの
これは一年生だけの問題ではありません。
大人の皆さんも経験があると思います。
テストが終わった後に、
「お前はどうだった?」とか、
「あそこ、なんて書いた?」とか、
友だちと確認したり、教科書を開いて「ああ!間違えた!」とか言ったり…。
②やった「直後」ほど気になるもの
結果が気になるのは「やった直後」です。
次の日になったらテストのことなんか忘れてしまいます。
それを学期末に返しても、テストはただの紙です。
「あそこ、あってたかなあ?」なんて思いません。
どうして学期末に「どーんと返す」のでしょう?
理解不能です。
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これは私が担任していたクラスの子の写真です。
何をしていると思いますか?
実は私も「何をしてるんだろう?」と思ったのですが、
クラスの女子全員が、テストの時に一斉にメモ紙を出して自分が書いた答えをメモし始めていたのです。
ナンデそんなことをするのかなと思っていたら、
テストが終わった後に自己採点をするのです。
テストが終わったら正解が書かれた紙を渡しますよね。
その時に自己採点をするために自分の解答をメモしていたのです。
(大学受験生か!小学4年生ですよ!)
私だってすぐその日のうちか、遅くても翌日にはテストを返していました。
それなのに、それでも待ちきれないんですよ。
つまり、それだけ自分が学習してきたことが気になるというわけです。
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4.「直後」は黄金の時間
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①結果が気になる ②直後ほど気になる。
だから私は、子どもがテストを提出した時に、その引き換えとして「答え」を渡していました。
そうすれば、すぐに自分で確認が出来ますよね。
さらに私は、席に戻ったら「自己採点」をさせていました。
テストって子どもによって時間差が生まれますから、自己採点が終わったら静かに読書。
そういう流れでした。
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5.学校としてのシステム
というか、このようなテスト返却の仕組みは教師任せになっているのが実態だと思います。
もっと言うと、返却の仕方だけではなく、テストの実施の仕方も含めて、
学校としてのシステム(教育課程)が存在していない場合が少なくありません。
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これは、以前に私が勤めていた学校の通知表の一部です。
一学期の終わりに「通知表」を渡しますよね。
その中に「テスト結果」という欄があって、
その学期にやったテストの点数が一目で保護者に伝わるようにしていました。
「どーん」と返すより、こっちの方が親切ですよね。
何より、実際のテスト自体は、すぐに子ども本人に返した方が本来的です。
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6.まとめ
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学校でテストをやっているはずなのに、一度も返って来ないんです。
例の「学期末にどーんと返す」ってヤツですかねえ。
こういう保護者の声って大事なんですよね。
学校教育の本質を突いていることが結構あるんです。
これからも様々な事実を検討していきたいと思います。
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