講座138  私が政治家になったなら!

私が政治家になったなら、次の4つの政策を実現させたい。

1 大学を9月入学にして高校卒業後は格安で海外留学できるシステム。「海外留学優遇措置法」

2 学校の先生を「授業だけをする人」と「学級担任だけの人」に分けるシステム。「教員の分業制」

3 教員採用を1年間のインターンシップ後に判断するシステム。「教員採用インターンシップ法」

4 子育ての仕方を義務教育段階で学ぶシステム。「学習指導要領・家庭科の内容に位置付ける」

この4つの政策について説明しよう!(^^)/

1.海外留学優遇措置法

そのために大学は9月入学にします。

コロナ禍初期にはそういう話もありましたよね。

コロナで変えなきゃ、いつ変えるんだ!

と思ったものです。

それを再度、国会に提出します。

目的は「海外留学」です。

高校卒業後から9月までの期間を使って「一人3カ月の留学」を国が支援します。

実績は既にあります。

文部科学省初の官民協働の国家プロジェクト 「トビタテ !留学 J A P A N 」 です。

【トビタテ!留学JAPAN】意欲と能力ある全ての日本の若者が、海外留学に自ら一歩を踏み出す機運を醸成することを目的として、文部科学省が2013年10月より開始した留学促進キャンペーンで、2020年までの7年間で約1万人の高校生、大学生を派遣留学生として送り出す計画

このプロジェクトは目標達成まであと少しのところでコロナの影響を受けました。

今後も継続される予定ですが、

もっともっと規模を大きくするのです。

そのためには「大学の9月入学」とセットにします。

そして、帰国後は就職や進学に有利となる仕組みにします。

海外の就職や進学では、ボランティア経験などが有利なのと同じです。

日本もこれからは「学力」や「学歴」ではなく、

「情熱」「好奇心」「独自性」で選考すべきです。

教育のゴールをそうすることで、

小中学校の在り方も変わっていくでしょう。

「トビタテ!留学JAPAN」 プロジェクト ディレクターの船橋力(ふなばしちから)氏は次のように言います。

初等教育の読み書きそろばんにおいて多くの生徒をきっちり一定のレベルまで持っていくところは評価できますが、ベースができた後のクリエイティビティやクリティカル・シンキングが必要とされる段階になると弱いということが一般に言われていると思います。「それでも教育に学校がいるのか?」ダイアモンドオンライン(2021.5.2)

世界の大学トップ10に日本の大学は入っていません。東大で36位です。

Googleの日本法人のエンジニア採用の多くはインド人や中国人ばかりで日本人がいません。

国際会議のオリンピックと言われるダボス会議では「日本の存在感はない」とまで言われています。

もはや、COVID-19 のワクチンを自国で作ることもできないのです。

コロナの収束など待っていたら遅過ぎます。

コロナ禍の今が先進国に追いつく最後のチャンスだと思います。

2.教員の分業制

学校の授業はオンラインが基本となります。

授業者は動画で授業を配信します(オンデマンド)。

担任の先生はそれを操作したり、子どもの指名などを対面で行う(リアル)。

これは文科省が打ち出した「ハイブリッド化」の一形態です。

【ハイブリッド化】ICTを活用しつつ、教師が対面指導と家庭や地域社会と連携した遠隔・オンライン教育を使いこなすこと

こうすることで次のような効果が期待できます。

(1)担任教師は教材研究が要らなくなる(授業は授業専門の教師が配信するので)

(2)授業準備が不要になるので、その分、子どもと関わる時間が増える。

(3)残業もなくなる。

(4)授業技量の格差がなくなり質が均一に高まる。

(5)授業専門の教師はテレワークで済む。

いいことだらけです。

しかも、この方法は実践済みです。

私の授業「赤ちゃん学」で、小中高に実践済みです。

結果は良好で、「まるで水野先生が教室にいて水野先生が授業をしているようだった」という感想を担任の先生からいただきました。

また今年度も実施するつもりでいましたが、思わぬニュースが飛び込んできました。

私見をぶっちゃけて言うと、知識を教えるのはすべてオンライン授業でいいのではないかとも思います。一番上手な先生の教材をみんなが見る。その上で先生は教室内でのファシリテーターやモデレーター的に疑問点や探究したい点を深める、補足する。理解していない子をフォローしたり、もっと進みたい子に違う情報を与えるなど。あるいは、あるべきは先生には得意な教科に集中してもらう。新卒の小学校の先生が全教科教えるというシステムに無理があると思います。先生が一番好きで得意な教科を教えるのでなければ、子どもたちに伝わらない。1教科に3年間じっくり取り組んでから次の教科も教える。そうして、一人の先生が教えるのはトータル3教科で十分です。オンラインとの併用なら可能だと思います。「オンラインとローカルが進化するミライ」(ダイアモンドオンライン 2021.5.2)

発言者は「トビタテ!留学JAPAN」 プロジェクト ディレクターの船橋力氏でした。

この記事は必読です。

3.教員採用インターンシップ法

教員採用試験の問題は暗記するだけの勉強を強いる部分が多く、現場で役に立ちません。

教員免許はただの紙です。

それを廃止し、テストで合否を決めるのではなく、実際の「授業」で決めるようにします。

具体的には、1年間のインターンシップ後に判断するシステムを採用することです。

一年間現場に入って仮免で授業をする。

その評価を学校管理職や市町村教委が行い、教育長が免許状を発行する。

これは私の記憶では、「ヤンキー先生」で有名な義家弘介氏が構想していたものです。

では、一年経験したあとの試験は何を基準に評価したらよいのか。

これにはモデルが既にあります。

文部科学省の教師力向上事業においてTOSSが提案した「初歩的な授業スキル」です。

文部科学省「教師力向上事業・初歩的な授業スキル」

この案が出るまでは、「初歩的な授業スキル」とは一体何かということが曖昧でした。

しかし、今はこのような基準があり、その成果がある程度まで検証されています。

こうしたシステムを導入することには様々な利点があります。

(1)一年間の実地経験により「丸腰」でいきなり教壇に立たずに済む。

(2)経験する中で、本当に教師になるか否かを自分で判断できる。

(3)そのことにより、離職者や病休者や自殺者が減る。

(4)新人がいきなり即戦力になる。

(5)子どもにも保護者にも利益がある。

つい先日、今年採用になった新卒の先生方と話しました。

一人はいきなり一年生の担任。

一人は三年生、一人は五年生の担任です。

五年生の新卒さんは「社会科の授業をどうやって進めるのかわからない」と悩んでいました。

そりゃそうです。大学では習わないのですから。

それなのに、大学を出て、社会人になって、一週間後に「授業」をしなければならないのです。

せめて一年間は現場を経験させてあげたいです。

授業のスキルを身につけてもらい、自信を持って子どもたちの前に立たせてあげたい。

それが、教師にとっても、子どもにとっても、世の中にとっても、いいことだと思うのです。

4.学習指導要領・家庭科の内容に位置付ける

これは現在、私がやっている活動のゴールです。

いきなりは無理ですから、少しずつ「事実」を作っています。

まずは、

「子育ての仕方」を義務教育に届ける!

ということで「赤ちゃん学」の出前授業をしています。

このブログの中心テーマですが、ご存知ない方のために過去の記事から1つだけ紹介します。

小学生が「赤ちゃんの育て方」を学んだら!

現在、589人の児童生徒がこの授業を受けました。

今年は1000人突破を目指します。

そして、来年は1万人。

タイトルで、「私が政治家になったなら!」なんて書きましたが、

私にそのつもりはありません。

自分の経験、スキル、年齢など、冷静に考えて、無理に決まっています。

ですから、

「海外留学優遇措置法」も無理!

「教員の分業制」も無理!

「教員採用インターンシップ法」も無理!

「学習指導要領・家庭科の内容に位置付ける」のも無理でしょう。

ですから、私は自分がやれることを一つに絞っています。

それが、「子育ての仕方」を義務教育に届ける! という活動です。

ただ、その活動を通して、様々な人と出会い、ここに掲げたシステムを実現させる方向には進みたい。

政治家にはなりませんが、政治家の方々となら繋がれます。

また、一般の方々の中に、こうした考えに賛同してくださる方がいれば、

繋がりをつくって、そのネットワークを広げていきたいとも思っています。

今後とも応援よろしくお願いします。

この記事に投げ銭!

水野 正司

子育て応援クリエイター:「人によし!」「自分によし!」「世の中によし!」の【win-win-win】になる活動を創造しています。

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7件のフィードバック

  1. しおりん より:

    素敵な政策をありがとうございます!
    子育て義務教育法は、とっても素晴らしい政策です。
    お母さんも子供も幸せになれば、日本が明るく幸せになれると思うからです。
    実現するよう、微力ながら応援させてください!

  2. はばたん より:

    水野先生、素晴らしいご提案です!!!大賛成です。
    今(少し前)話題の、教師のバトンのツイッターに投稿してくださったら、
    文科省の方も見てくださるのではないでしょうか。
    この革命的なアイデア、いきなり国では無理でも、
    自治体、研究校、私立、どこかで成功事例が生まれてほしいです。
    つながりや「事実」が実現に向けて大きな要素となるのですね。

    • 水野 正司 より:

      例の「教師のバトン」ですね。
      ホントに見てくれるんでしょうか。(^^)/
      送ってみようかな。。。

  3. 松本 明 より:

    水野先生、提案全部賛成です。全部について書きたいですが、長くなるので今回は一つにします。特に教員分業制大賛成。今のようにオンラインの授業が簡単に配信出来るようになったんだから、生徒に何も下手くそな教師の授業に付き合わせる必要はないと思います。オンラインだと授業を自分のペースに合わせて見れるし、分からなかった所は何度でも見直せます。生徒の学力も上がるだろうし、教師も授業が好きならそれに自分の能力を集中できると思います。教師になる人の中には、授業が好きで教える事が好きでなったのにそれ以前の問題が多すぎて、失望し挫折する、した人がかなりいると思います。私もそうでした。何故日本の教師は生徒の教育に関する全てを負わなければいけないのか。教師にだってワークライフバランスが必要だし、趣味を楽しむ時間があったっていい。
    生徒はこれからは選りすぐりの授業のうまい教師の授業だけを見ればいいし、学校だけが学ぶ場所でもない。教師の負担を軽くする為だけではなく、生徒のためにも必要な改革だと思う。

    • 水野 正司 より:

      「学校だけが学ぶ場所でもない」
      その通りだと思います。選択肢は増えていますね。
      勉強をし続けていらっやる方の意見は重みがあります!

  1. 2021年6月6日

    […] 講座96「私が政治家になったなら!」でも書きましたが、 […]

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