I 理想の学校・ブラックな学校

ニュージーランドの学校制度

投稿日:2020年8月3日 更新日:

ニュージーランド在中の方をお招きしてzoomで研修会を開いた。

NZは冬。時差は2時間程度。講師の方の部屋では暖炉が燃えていた。

中心になったのはNZの学校教育制度。

長年、私が夢に描いていたシステムが実在していることに驚愕!

(1)ゼロ年生制度

【ルール①】学校は6歳までに行けばよい。

【ルール②】5歳になったら学校に行ける。

つまり、5歳の誕生日が過ぎたら、練習として学校に行くことができる。

準備期間である。

6歳までに全員が「学校」を経験している。

親は自分の子に合わせて準備できる。

たとえば、発達障害の子なら早めに通って慣れておくことができる。

親にとっても学校にとっても子どもにとってもwin3だ。

(2)5年間かけて読み書き計算

小学校の5年間は「3R’s」(読み書き計算)が必修。

ほかは選択。

図工をやりたいか、音楽をやりたいかは自由。

好きなことをやれる。

ちなみにNZの教育制度全体を貫いているのが、

「好きなことをやる」

という考え方だ。

必ずやるのは小学校での読み書き計算だけといっていい。

あとは、好きならやるだけ。

今日のお話の中で日本との比較があった。

NZでは高校に行くまでの数学のレベルは「分数」程度。

だから、日本の中学3年生の方が高い。

しかし、高校を卒業する頃にはNZの高校生の方が高い。

高校の3年間は「好きな勉強」しかしないからだ。

(3)宿題はない

「ない」と言ってもいいくらいにない。

あったとして、一週間に漢字5個を覚える程度。

まあ、「ない」に等しい。

ちなみに塾もない。

習い事はあるが、程度がある。

日本の少年団のような過度な練習はない。

講師の方の話によると、「週に2回程度」。

しかも「好きってやってる」ので笑顔がある。

きっと部活もそんな感じなのだろう。

代わりに日本より多いのが「自然とのふれあい」である。

(4)履修制度ではない

日本の学校は履修制度。

どんなに勉強ができなくとも一年過ぎれば学年が上がる。

欧州諸国のような留年制度はない。

NZはどうか。

履修制でも留年制でもない

説明が難しいが、

読み書き計算についてだけ学年枠が取っ払われる、

と言っていいだろう。

3年生であっても九九を覚えていない場合は、

2年生と一緒に算数の授業を受ける。

小学校では読み書き計算だけが必修なので、

「もう一年かけてでも」という感じなのだと思われる。

(5)高校生には「勉強」がない

基礎的な勉強は終わっているので、高校生になったら必修科目がない。

自分が勉強したい専門分野だけなのだ。

つまりここでも「好きなことをやる」が貫かれている。

(6)ギャップ・イヤーの活用

9月入学論議で日本でも話題になったキーワードである。

ギャップ・イヤーとは、

高校卒業後に数ヶ月〜1年の間をあけてから大学に進学する方法である。

NZは既にギャップ・イヤーの活用が当たり前になっている。

すぐに大学受験があるのではなく、

「どうする?海外に行く?ボランティアでもする?」

みたいに社会経験を積む期間があるのだ。

これ。日本でも取り入れたい!

ずっと思っていたけど9月入学論議はどっか行っちゃった!

(7)勉強が第一ではない

NZは今、感染者ゼロだという。

いつも通りの生活。

いつも通りの経済活動。

その理由を尋ねたところ、

政府の初期対応が優れていたということだった。

アーダーン首相への信頼が感じられた。

国民と政府が一体になっての結果なのだ。

その背後には「勉強が第一ではない」という考え方がある。

何が第一か。

「健康と幸福」である。

当たり前と言っては当たり前だが日本とは少し違う。

国民と政府が一体となってそう考えている。

日本のようなクレームがないのだろう。

日本のようにメディアが形骸化していないのだろう。

羨ましい限りである。

勉強になった。

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