発達障害への理解 Q&A

講座315 Q&A 大人の発達障害④

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Q4 娘は発達障害なのでしょうか?

念のためですが、私は医師ではないので診断は出来ません。

出来るのはアドバイスです。

アドバイスには全力を注ぎます。

 目 次
1.検査を受けるかどうか
2.高校の選び方
3.趣味や好きなことの大切さ
4.「告知」という問題

1.検査を受けるかどうか

まず、娘さんと実際にお会いしていない状態ですので、限られた情報の元でのアドバイスとなることを確認してください。

まず、年齢によって検査が異なります。

小中学生の場合は、WISC(ウィスク)という発達検査を実施することが多いのですが、この検査は5歳0ヶ月〜16歳11ヶ月の子どもが対象です。

娘さんは17歳ということですので、WAIS(ウェイス)という検査になります。

検査は、精神科や心療内科や民間のカウンセリングルームなどで受けることができますが、確認が必要ですので、地域の「発達障害者支援センター」に相談することをお勧めします。

北海道ですと、こんな風になっています。

今のは「診断」につなげる場合のお話です。

検査とか診断とか、ましてや精神科と言うと、「そこまでしなくても…」と考える方が多いと思いますが、私は「もっと気楽に医療とつながるべきです!」という立場です。

でも、こうした判断は、それぞれの方がされることですので強制はできません。

ただ、とても重要な選択肢であることは間違いありません。

検査をすることで診断につながり、「手帳の取得」や「雇用制度の利用」や「労働環境の最適化」などに結びつきます。

そのことが「最悪のケース」を防ぐことにもつながりますので検討は必要だと思います。

2.高校の選び方

娘さんは全日制高校をやめて通信制に替えたということですが、これは「アリ」だと思います。

全日制高校には「通学」という負担、「人間関係」という負担、「一斉授業」という負担、「集団行動」という負担がつきものです。

娘さんがそうしたことを苦手(ストレス)としているなら通信制は「アリ」だと思います。

ただし、通信制と言えども高校は高等学校です。

国語、地理歴史、公民、数学、理科、保健体育、芸術、外国語、家庭、情報、理数

高等学校というのは「高度な普通教育」をする所です。

こうした教科を勉強します。

発達障害の生徒の中には、こうした「高度な普通教育」についていくこと自体が苦手な子もいます。

出来る限りその負担を減らしたい場合は「学科」という選択肢の検討も必要です。

高等学校の学科は次の3種類です。

①普通科
②専門学科
③総合学科

どの学科を選んだとしても、「高度な普通教育(共通する教科)」はあるのですが、専門学科や総合学科は実習や専門教科があるので、普通科よりもストレスが少ない場合があります。

本当は高校を選ぶ時に、我が子の特性とこうした情報を突き合わせて選択すべきなのですが、日本の社会には「なんとなく普通がいい」というムードが今もありますので、進路指導はまだまだ不十分だという印象がぬぐえません。

3.趣味や好きなことの大切さ

娘さんは絵が好きだということですね。

「趣味・好きなこと」があるのはとてもいいことです。

好きなことに没頭している間は脳が傷つきません。

それ以外の時間は、もしかすると、不安や憂鬱を抱えているかも知れません。

そうやって考えると、「趣味・好きなこと」を持っているということは、持っているというだけでラッキーなことです。

その活動をうまく広げれば、世界が広がります。

家の中にひきこもらずに、外に出て楽しい時間を持つことができますね。

注意すべきなのは生活リズムです。

睡眠や食事や運動などに気をつけることは、発達凸凹を持っている人にとって大切です。

そうした生活習慣を支援できるのは家族ですから、同居している間に支援しましょう。

4.「告知」という問題

あとは、本人への告知という問題がありますが、今回は割愛させていただきます。

参考までにこちらの本を紹介いたします。


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