講座252 担任の「アタリ」と「ハズレ」

今年の担任はアタリでしたか?ハズレでしたか?

今は担任発表を学校まで見に行かなくてもLINEで流れて来ますよね。

そして、アタリかハズレかの評価も一緒に!

でも、アタリとかハズレの基準って何なのでしょうか?

今回はその基準について解説します。

 目 次
1.基準は明確!
2.「教育は点数だけではない」はウソ!
3.グラフでわかる「アタリ」と「ハズレ」
4.高得点型教師の基本姿勢
5.まとめ

1.基準は明確!

小中学校の場合、基準は明確です。

それは「自信」をつけさせてくれるかどうかです。

学校ですから勉強で自信をつけさせてくれるのが基本ですね。

でも、それ以外にも、子どもたちのいいところを見つけて伸ばしてくれる先生はいい先生ですね。

絵や作文で自信をつけさせてくれる先生もいます。

コンクールに出品して更に自信を持たせる先生もいいですね。

とにかく「自信」をつけさせてくれる先生はアタリです。

先日、ある中学校の先生が言ってました。

自殺願望を話している生徒が十数人もいるそうです。

最近は「飛び降り」が主流だとか。

小学校の6年間、中学校の3年間で自信や生きる意欲を失ってしまうというのはどういうことでしょう。

9年間の中で「ハズレ」が多かったのでしょうか。

もう一度書きますが、アタリ、ハズレの基準はただ一つ。

子どもに自信をつけさせてくれる先生がアタリの先生です。

2.「教育は点数だけではない」はウソ!

自信のつけさせ方は昔も今も変わりません。

出来なかったことを出来るようにさせることです。

跳び箱を跳べるようにさせる。

嫌いだった算数を好きにさせる。

その事実や実感が自信です。

わかりやすくするためにテストの点数を例にしましょう。

子どもにとって「勉強」=「テスト」です。

どんなに慰めても、テストの結果が事実なのです。

ですから、

自信を持たせるのが得意な先生はテストでいい点数を取らせる先生です。

この当たり前のことに疑問を持ってはいけません。

「教育は点数だけではない」とか、

「知識偏重教育だ」とか、

そういう教育論を持ち出す方がいますが、

ほとんどの学校ではテストをしています。

そして、テストの点数がいいと子どもは自信を持ちます。

だから、自信をつけさせるためにテストという機会はとても役に立つのです。

小学校の入学式でテレビインタビューされた子は「算数で100点とりたい!」と答えていました。

今まで100点を取ったことがなかった5年生の子が新しい先生になって初めて100点をとった時は飛び跳ねて喜びます。

私の評価基準。

テストでいい点数を取らせてくれる先生が「アタリ」です。

3.グラフでわかる「アタリ」と「ハズレ」

「アタリ」と「ハズレ」と「普通」をグラフにしてみましょう。

アタリの先生が持つと、点数分布は右寄りになります。

これを「高得点型」と言います。

普通の先生のもとでは、真ん中の山型になります。

知能指数を表す標準分布曲線です。

これは授業をしてもしなくてもこの形になります。

つまり、この先生の授業は、もともと「できる子」はできる子のまま、

もともと「できない子」はできない子のままということです。

ですから、テストを実施すると、子どもの知能指数を示した標準分布曲線に近くなります。

これは授業を流して、テストで「1・2.3.4.5」と選別しているだけということになります。

多くの先生はこの「選別型」となります。

そして、最悪なのは「崩壊型」です。

これは学級が荒れてしまって授業が成立しない状態です。

この状態でテストを実施するとグラフは「ふたコブ」になります。

「できる子」と「できない子」にハッキリ分かれてしまいます。

授業が成立していないので知能が普通の子が「できない子」になります。

「できる子」は塾や通信教育などで勉強しているのでしょう。

この崩壊型こそが「ハズレ」になります。

4.高得点型教師の基本姿勢

教務主任や研究主任をしていると、

こういう形で全クラスのテストの点数をグラフ化することができます。

授業のうまい先生のクラスでは本当に「高得点型」になります。

小学校だけではありません。中学校でもなります。

そこには2つの理由があります。

(1)勉強が苦手な子に授業で力をつけている

(2)授業で教科書を使っている

グラフが右寄りになるということは、

点数が低い子がいない

ということです。

標準分布では20点や30点とになる子が存在します。

高得点型の先生はそういった子の点数を60点や80点などに引き上げるのです。

宿題を出して引き上げるわけではありません。

勉強が苦手な子は宿題をやるのも苦手ですから、学校に来ているうちに、授業で力をつけるのです。

もう一つは「授業で教科書を使う」ということです。

当たり前だと思わないで下さい。

使わない先生がまだ一部に存在しているようなのです。

テストは教科書に基づいて作られます(教師が作ったテストはテストではありません)。

授業で教科書を使っていなければ対応できません。

教師が自作したプリントではボロが出るものです。力がつきません。

高得点型教師は教科書を使った授業を基本としています。

5.まとめ

何が言いたいかと言いますと、

自信をつけてくれる先生が「アタリ」だということです。

勉強だけがすべてではないでしょう。

勉強がダメだったらスポーツなどで自信をつけるのもアリです。

でも、小学校、中学校の多くの時間は「授業(勉強)」です。

最後にテストがあります。

自分とまわりを比べてしまうのは必然です。

そして、標準分布が絶対ではありません。

高得点型を実現できる先生は存在します。

その先生が「アタリ」です。

そして、そういう基準を持っている保護者が増えれば、

学校の中に「アタリ」の先生も増えるはずです。

この記事に投げ銭!

水野 正司

子育て応援クリエイター:「人によし!」「自分によし!」「世の中によし!」の【win-win-win】になる活動を創造しています。

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2件のフィードバック

  1. タミー より:

    結果的にアタリの教師になれるように毎日笑顔でがんばります!

    • 水野 正司 より:

      タミーさん、いつもコメントありがとうございます。
      頑張ってください。

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