講座479 新学期に語りたいこと

昨日のYouTubeライブで若い先生から質問がありました。

高学年の子どもたちに最初の日にどんなことを語るかという質問です。

私は即答でしたね。

いつも考えていますから(学校の先生じゃないのに!)。

で、どんなことを語るかについて、小中高に分けて綴ってみます。

1.小学校一年生へ語ること

学校は何をするところでしょう?
そう!勉強するところです!

何を使って勉強するのかな?
教科書!

「そうです。教科書です。」
「先生にお願いして、できるだけ早く教科書の勉強をして、マルをもらってください」

校長先生からの話としては、以上ですね。

一年生は、学校は勉強する所だと思って入って来ます。

今だけですよ。「勉強したい!」なんて言うのは。

そして、一年生にとっての「勉強」というのは「教科書とノートを使う勉強」ということなんです。

そこが園所とは違うところですからね。

それがステータスなんです。

ところが、なぜか一年生の先生は、なかなか勉強をさせてくれない先生がいるのです。

一日目はお話だけで終了。

二日目は学校探検で終了。

三日目は花壇の「一年生を迎える会」の出し物の練習で終了。

あれ?毎日楽しみにランドセルに入れている教科書とノートはいつ使うの?

鉛筆はとがったままですよ。

ごめんなさいね。

学校の先生方って授業が嫌いなのかも知れませんね。

私は大好きなので入学式のあった日からやりましたよ。

さすがにこの日は教科書は使えなかったので黒板に問題を書いて答えさせました。

漢字で「水野正司」と書いて、「この漢字が読める人?」と言います。

「はーいと一斉に手があがります」

「小学校では『はーい』」とは言いません。「『はいっ」と短くかっこよく言います。

「ではもう一度聞きます。この漢字が読める人?」

「はいっ!」

子どもたちは言ってもいないのに、さっきより姿勢がよくなり、腕もぴんと伸びます。

担任の名前はもう何度も聞いていますし、ご丁寧に黒板の横にひらがなで大きく張り出されてもいます。

「では、声をそろえて読めるかな?」

「せいの!」

「みずのしょうじ(せんせい)!」

「『先生』はつける?つけない?」

「理由の言える人?」

「はい、貴弘君」

「だって学校の先生だから」

「すごいなあ。『だから』って言えたね。さすが小学生だな」

まあ、こんな感じで進んで行きます。

個人指名を入れると名前を覚えやすくなりますね。

一日目はなるべく多くの子と一対一の場面をつくって名前で呼んであげるようにしていました。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 6874c97317f44aa8712f2c0c77d4d218-1.jpg

2.中学校一年生へ語ること

昔の中学校の先生には決まり文句がありました。

「小学校じゃないんだぞ」

学年集会というのがあって、体育館に集まって、学年主任の先生の話を聞くのですが、

その内容は、脅し、お説教、決まりについて、そんなところでした。

今はどうなんでしょうね。

昔は高校受験に向けて勉強をがんばらせるという脅しがよく使われていましたが、

最近では受験倍率の低下と受験内容の現代化で、そんなに必死にやらなくても大丈夫な空気がありますよね。

これからは普通科の人気が落ちて、総合学科や専門学科に生徒が流れるかもしれません。

フリースクールや通信制のニーズも増えるでしょう。

今のまま「高度な教育」をするだけでよいのか。

高校教育は岐路に立たされるようになるでしょうね。

東大とベネッセの共同調査によると、学年が上がれば上がるほどに「勉強嫌い」は増えています。

一番激しいのは「中1になるとき」と「高1になるとき」です。

勉強が難しく感じるのでしょうね。

こんな世の中で、中学校一年生になったばかりの子に何を語るか。

「勉強は何のためにすると思っていますか?」って聞いてみます。

いくつか聞いてみて、私の考えを語ります。

昔は「自分のため、学歴のため、将来困らないため」と言われていました。

でも今は違います。今は「社会で役立ちたい!困っている人を助けたい!自分にしかできないことをしたい!」をのために勉強します。

なぜ、このようになってきたかの根拠はありますが、初日はこれくらいでいいと思います。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 6874c97317f44aa8712f2c0c77d4d218-1.jpg

2.高校一年生へ語ること

高校生は卒業したら成人ですからね。

社会人になる前に日本の課題について話しておきたいですね。

ずばり、これでしょう。

社会に出て働く時には、今の大人たちとは違って、より多くの高齢者を支えなければならないということです。

このことは早くから知っておくべきだと思います。

「子どもは国の宝」と言われていましたが、これからは正に「宝物」になります。

一人一人が頼りにされるわけです。

今後、日本はどうなるか?

失敗するのか?う まくやっていける?

日本は超高齢社会のトップを走っていますから世界が注目しています。

その「世界の注目」は高校生たちに注がれているということを知らせてあげたいです。

投げ銭をする

水野 正司

子育て応援クリエイター:「人によし!」「自分によし!」「世の中によし!」の【win-win-win】になる活動を創造しています。

おすすめ

2件のフィードバック

  1. 畠山文 より:

    不登校の娘は、新学期1日目は行ってみようかな、と言っています。私が、2時間で短いしねと言ったら、教科は?と聞き、私が学活と始業式とこたえたら、ホッとしたような様子で、なら大丈夫と言っていました。

    勉強に自信が持てない娘は、なるべく勉強はしたくないようです。心機一転、勉強頑張ろう!となる日は来るのやら?(笑)

    • 水野 正司 より:

      「勉強に自信が持てない」というだけではないのではないでしょうか?
      何かそうなった出来事があったのではないかと思います。
      学校の授業がどのようなものなのかも気になります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です