
「理想の教師像」というのがあります。
これがですね。
「子どもたちの意見」と「親の意見」と「教師たちの意見」と「国の意見」ではどう違うのか?
今回はそのことについて解説いたします。
2.保護者にとっての「理想の教師」
3.教師自身にとっての「理想の教師」
4.国が求めている「理想の教師」

1.子どもたちにとっての「理想の教師」
2022年に学生服会社の「カンコ―」が1200人の中高生を対象に実施した調査があります。
担任の先生になってほしいと思う著名人 (女性)は?
簡単にまとめると、「可愛くて、話しやすそう」「面白そう」「楽しそう」といった感じですね。
では、男性。
担任の先生になってほしいと思う著名人 (男性)は?
これまた「イケメン」か「楽しそう」かの二つの要素があるような気がします。
しかし、ですよ。
「なるほど。イマドキの子どもたちはこういう人を求めてるんだ!」と思わないでください。
質問をよく見てください。
「担任の先生になってほしいと思う著名人」です。
「もしも」の話です。
「だったらいいな」の世界です。
そりゃ、こうなります。
調査には別の質問があります。
学校の先生に必要だと思うことは?
シビアですね。
この質問に対して同じ中高生はどう答えたのか?
1位は「授業が分かりやすい」なんです。
その他に注目しておきたいのは「話を聞いてくれる」ですね。
子どもたちは「遊び心」と「現実」をはっきり分けて回答していました。

2.保護者にとっての「理想の教師」
保護者にとっての「理想」は何だと思いますか?
これがですね。
子どもたちとほぼ同じなんです。

1位「授業が分かりやすい」76%
2位「生徒の意見にも耳を傾ける」61.2%
3位「生徒の問題点・課題点を前向きにとらえられる」49.4%
どんどん行きます!

3.教師自身にとっての「理想の教師」
教師自身がどんな先生を理想にしているのか?
先生方自身の理想を調べたアンケートもあるのです。
ジブラルタ生命が2022年8月8日に実施した「教員の意識に関する調査2022」です。
教師自身の「理想の教師像」はこれです。
理想の教員像については、「授業がわかりやすい」が75.6%とダントツで高く、「児童・生徒のやる気を引き出している」56.1%、「児童・生徒とのコミュニケーションが上手」53.5%と続いた。(教員の意識調査、理想の教員像は「授業がわかりやすい」)
先生方自身も「授業の分かりやすさ」を求めていることが興味深いですね。

4.国が求めている「理想の教師」
では最後に、国や都道府県教育委員会はどんな教師を理想としているのかを解説します。
文部科学省は「教員としての資質の向上に関する指標」を策定するように各都道府県に告示しています。短く「教員資質指標」と言います。
恐らく全国の教育委員会が作成していると思います。
その土台となっているのがこれです。
「全ての教員等が備えるべき普遍的な資質」(令和4年8月31日告示)
「素養」とも言われます。
これが九つあります。
①倫理観
②使命感
③責任感
④教育的愛情
⑤総合的な人間性
⑥コミュニケーション力
⑦想像力
⑧自ら学び続ける意欲や研究能力
⑨など
すごいですね。
これに基づいて都道府県がそれぞれの地域でさらに「指標」を作ります。
北海道ですとこうなります。
北海道における「求める教員像」
【教職を担うに当たり必要となる素養に関連する観点】
教育者として、強い使命感・倫理観と、子どもへの深い教育的愛情を、常に持ち続ける教員
すごいですね。
親や子どもや教師自身が求めている教師像とだいぶ違います。
ある人はこれを見て「スーパーマンか!」と言いました。
行政には行政の仕組みや責任があります。
どうしても、こうならざるを得ないんです。
となると問題は現場です。
学校です。
各学校や校長先生、教頭先生、あるは一番身近な市町村教育委員会が、いかにして現実との間でバランスをとるかです。
今の仕組みではそこが大切だと思っています。

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オチが最高でした。
……ニーズに合っていない。だからズレているんだなぁと納得です。
私も授業が分かりやすいに1票です!
「オチ」だったのかー(^^)/