講座152 幸福な家庭をつくる7原則

このタイトルを見て、「どこかで聞いたことがあるなあ」と思った方もいるはずです。

そうです。あの名著、デール・カーネギーの『人を動かす』の中に出て来る7原則です。

え?知らなかった…という方は、ぜひ!この本を読んでみてください。

私が買ったのは昭和62年の山口博氏訳創元社版ですが、

初版はなんと昭和33年です。

かれこれ20回くらいは読んでいるでしょうか。

最初は教師必読の本として読みました。24歳の時です。

大学では全く勉強をして来なかったので、そのすべてが新鮮で、衝撃で、納得だったのを覚えています。

今回は「子育て」の視点で7原則だけを取り上げます。

ただし、まだ持っていないという方に、ぜひ読んで欲しいので、

そのためのきっかけとして紹介させていただきます。

 目 次
1.口やかましくいわない
2.長所を認める
3.あら探しをしない
4.ほめる
5.ささやかな心づくしを怠らない
6.礼儀を守る
7.正しい性の知識を持つ
8.まとめ

1. 口やかましくいわない

幸福な家庭をつくる原則1:口やかましくいわない

カーネギーの本はエピソードだらけです。

この「口やかましくいわない」を伝えるために出て来るエピソードは三つ。

ページにして4ページちょっと。

多分、5分か10分で読み終えることができます。

カーネギー自身も口やかましく書かないんですね。

エピソードを知りたい方はぜひ読んでみてください。

一つだけ付け加えておきますが、これは子どもに対しての話ではありません。

そして、口やかましくいう例として出てくる三人はすべて女性です。

2.長所を認める

幸福な家庭をつくる原則2:長所を認める

この章はもっと短いですよ。

2ページだけです。

出て来るエピソードは一つ。

主人公のディズリーは言います。

「結婚して30年になるが、私は、いまだに倦怠期というものを知らない」

あ。うちと似てますね。

私は35年経ちますが、私も倦怠期というものを知りません。(^^)/

このエピソードもオススメです。

ここも子どもに対しての話ではありません。

3.あら探しをしない

幸福な 家庭をつくる原則3:あら探しをしない

ここはさらに短いですよ。

1ページだけです。

絶対5分以内に読めます。

この章の中に衝撃的な言葉が書かれています。

「離婚問題研究の権威者ドロシー・ディックスの語るところによると、世の中の結婚のうち、50%以上は失敗に終わっているそうだ。」

え!ちょっと待って下さい!

これはいつの時代に話ですか?

原著初版は1936年とありますから、2021年-1936で、85年前ですかね。

そのころから50%ですか!?

アメリカだから?

日本はどう?

厚生労働省が毎年行っている「人口動態調査」では、離婚率をパーセントで表していないのでよくわかりませんが、

メディアなどの報道では「3組に1組」とか言われますよね。

まあ、あまり深掘りしないでおきましょう。

念のために書いておきますが、ここも子どものことではありません。

4.ほめる

幸福な 家庭をつくる原則4:ほめる

1ページ半。

ここは世の夫たちにとって必読の章でしょう。

詳しくは語りません。

キーワードは「喝采」でしょうか(ちあきなおみ)。

「ほめる」と聞くと、「子どもをほめる話」だと思われがちなんですが、

ここも子どもの話じゃないんです。

5.ささやかな心づくしを怠らない

幸福な 家庭をつくる原則5:ささやかな心づくしを怠らない

ここも男性必読のページです。1ページ半。

この本に書いてあることを私は実践していますし、妻も実践していました。

そうですねえ。現在の私の実践は、

(1)妻の帰宅と同時に温かい食事を出す

(2)食事にサプライスを加える

ということでしょうか。

今は私が主夫で妻が出勤していますから晩ご飯は私が作っています。

外で働いている人ってお腹がすいてるじゃないですか。

晩ご飯ってすぐ食べたいですよね。やっと一息つける瞬間です。

ですから、その「瞬間」を大事に晩ご飯を準備しています。

もう一つは「サプライズ」ですね。

たとえば、カレーの中からウズラの卵が出て来るとか、

具が10種類くらいある味噌汁を出すとか、

ちょっとしたサプライスを入れています。

そうすると「なんじゃこりゃ!」となって会話が弾むじゃないですか。

これを心づくしと受け取ってくれるかどうかはさておき、

(1)「ささやか」を大事にすること

(2)「続ける(ルーティンにする)」ということ

これが秘訣だと思います。

はい。子どもの話ではありません。

6.礼儀を守る

幸福な 家庭をつくる原則6:礼儀を守る

推測がつくと思いますが、ここも子どもの話ではありません。

3ページくらい。家庭でも礼儀が必要だという話です。

ここも本を読んでいただければと思いますが、

礼儀の話からちょっとズレますが、この章の中に私の好きな言葉があるので抜粋します。

「妻の目にキスをしてやると、彼女の目は見えなくなり、唇にキスをしてやればものが言えなくなる」

カッコイイ!

7.正しい性の知識を持つ

幸福な 家庭をつくる原則7:正しい性の知識を持つ

ここまで読まれた方の中には、この7番目が意外に映るかもしれませんが、

よくよく考えるととても大切なことであることに気がつくと思います。

正しい性の知識を得るにはどうすればいいのか?

本の中ではバターフィールド神父はこう言います。

「いちばん良いのは、性知識を正しく教える適当な書物を読むことだ」

「書物」というのは独学を意味するのでしょう。

それはインターネットを使ってでも何でもいいのですが、

今の日本の子どもたちにとっては難しい課題です。

ネットの中には不適切な情報があふれています。

子どもが自分で選択するのは不可能に近い状態だと思います。

むしろ、「多くの不適切な情報」の方を「そういうものなんだ」と学んでしまい、

そのまま大人になってしまうことでしょう。

適切か・不適切かは、大人や先輩が教えてあげなければ判断できないはずです。

明治以前にはその仕組みがあったのですが、今の日本にその仕組みはありません。

そして、明治から始まった学校教育にはその仕組みが抜け落ちています。

その状況が150年間も続いているのです。
(詳しくはこちらの記事に書きました)

講座144 性教育はいつからか?

講座145 中高生の性教育

私の子育て講座のタイトルは「幸せの子育てシェアリング講座」と言います。

カーネギーの著書では「幸福な家庭をつくる7原則」です。

原則1~原則6までは独学できるはずです。

でも、最後の原則7は、この時代、大人が教えてあげなければ伝わらないと私は思っています。

この空白を埋めるために、教師経験者の私が授業化してシェアリングさせるつもりです。

乞うご期待を!

8.まとめ

いかがでしたでしょうか?

読んだことのある方は思い出していただけたでしょうか?

まだお読みになっていない方は「読んでみようかな」と思われたでしょうか?

原則1:口やかましくいわない
原則2:長所を認める
原則3:あら探しをしない

原則4:ほめる
原則5:ささやかな心づくしを怠らない
原則6:礼儀を守る
原則7:正しい性の知識を持つ

この7つがカーネギーの「幸せな家庭をつくる7原則」です。

そして、すでにお気づきでしょうが、

これは「夫婦が幸せであるための7原則」です。

私はこの記事を、ブログカテゴリーB「愛のスキル・愛の性質」に入れました。

子どもに愛を持って接するためには、お父さん・お母さんが幸せであるべきだと思っているからです。

家庭の安定が子どもの心を安定させます。

そして、家庭の安定をつくるのは、お父さんとお母さんです。

言ってしまえば夫婦関係です。

原則1~7はかなり具体的です。

「夫婦関係を豊かにするスキル」と言ってもいいでしょう。

お読みになっていない方はぜひ読んでみてください。

水野 正司

子育て応援クリエイター:「人によし!」「自分によし!」「世の中によし!」の【win-win-win】になる活動を創造しています。

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