講座483 「若年女性」は国の宝

昨日のニュースで「消滅可能性自治体」に関する報道がありました。

私が住んでいる北海道の別海町は10年前の調査で「消滅可能性自治体」でした。

でも、今回は脱却してました。

脱却とは言っても人口減少は続いていくわけで、消滅するまでの時間がちょっと長くなったという感じだと思います。

メディアの報道というのはNHKであってもゴシップですから、報道の出典を確認することが大切です(子供たちにはそう教えています)。

今回の出典はこれです。

「令和6年・地方自治体「持続可能性」分析レポート」
―新たな地域別将来推計人口から分かる自治体の実情と課題―
(令和 6 年 4 月 24 日)人口戦略会議
https://www.hit-north.or.jp/…/2024/04/01_report-1.pdf

このレポートの読み方を簡単にお話します。二つあります。

【1】9分類表の読み方
【2】予想人口の読み方

それぞれについて私が読み取ったことを書いてみます。

1.9分類表の読み方

レポートの「特性別9分類」で見ますと、私の住んでいる別海町は「D③」です。

D③というのは、減少率20~50%の自治体で、1,741ある日本の自治体の514がD③ですから、約三分の一がD③です。

言葉にするなら「それなりに減っている自治体」とでも言うのでしょうか。

ちなみに「消滅可能性自治体」は744で、約4割がこれに該当します。

「自立持続可能性自治体」というのは、人口減少率が20%未満で緩やかに減っている自治体で、全国に65市町村しかありません。

この中には地理的にラッキーな所もあれば、子育て支援を頑張っている所もあります。

また、「ブラックホール型自治体」という名前を付けられた自治体が25あります。

これは他の地域からの人口流入に依存している自治体です。

吸い込む一方で赤ちゃんは生まれていないという自治体です。

表の見方はだいたいこんなところです。

もっと簡単に言いますと、

「消滅可能性自治体」と「脱却した自治体」の差は、

表現方法に「極めて」が付くか否かの差でしかありません。

消滅可能性自治体:対策が極めて必要
脱却した自治体:対策が必要

このことを忘れてはなりませんね。

2.予想人口の読み方

簡単に言いますと、このレポートは2020年の人口と2050年の人口を比較したものです。

2020年時点での別海町の人口は14380人で、そのうち若年女性人口は1314人です(若年女性とは20~39歳の女性)。

これが2050年には人口が9,231~11,097人の間で、若年女性人口は659~945人の間と予想されています。

ここで注目すべきなのは若年女性人口の「予想幅」です。

もし、2050年に945人だとしたら減少率は28.1%です。

もし、659人だとしたら、49.8%です。

別海町の場合、この幅が大きいのです。

つまり、こういうことです。

若年女性が大きく流出する可能性を持った自治体である。

ここをどう食い止めるかによって、その後の消滅速度は変わって来るだろうと思われます。

それにしても若年女性人口は1314人しかいないわけですね。

こんなに少ないんだったら、みなさんにオンラインで出前授業ができますね。

これから若年女性になる小中高校生も大切にしたいです。

今年も地元・別海高校での出前授業を頑張ろうと思いました。

ちなみに、出前授業「赤ちゃん学」には今年も全国各地から申し込みが続いています。

受講済み小中高校生は3255人になりました。

今年度中には5000人を超えると思います。

■出前授業「赤ちゃん学」

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水野 正司

子育て応援クリエイター:「人によし!」「自分によし!」「世の中によし!」の【win-win-win】になる活動を創造しています。

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