講座450 作文を「血染め」にする学校
今回はブラックな学校の作文指導について解説します。
2.教え方がわからない先生
3.「作文技術」という考え方
4.まとめ
1.ありがちな指導
原稿用紙が真っ赤になって返ってくる!
いわゆる「赤ペン」っていうやつですね。
でもこの「赤ペン」、学校と通信教育ではまったく違うって気づいていました?
学校の赤ペン:間違いや直す所を指摘する
通信教育の赤ペン:いい所をほめる
だいたいこのような傾向があります。
いい所をほめられたら「やる気」が出ますが、間違いを指摘されたら「嫌い」になりますよね。
作文嫌いは、だいたいこのパターンによって生まれます。
もっと残酷なのは「清書」ってやつです。
せっかく書いた作文をいちいち清書させる指導です。
コンクールに出すわけでもないのにそんな必要ありますかね?
なんのための授業なんでしょう。
そんなに嫌いにさせたいんでしょうか。
ということで、こういう指導をおこなっている学校はブラックだと思います。
2.教え方がわからない先生
こういう学校の先生は「作文の教え方」を知らないのだと思います。
仕方がないので、何か指導した形にする。
それが「学校の赤ペン指導」です。
先生個人を責めるつもりはありません。
よかれと思って頑張っていることも知ってます。
「学校の赤ペン指導」は先生も大変です。
やりたくない仕事の上位ですね。だって子どもに「スキル」も「意欲」もつきませんから。
3.「作文技術」という考え方
作文の授業では作文技術を教えます。
作文スキルと言ってもいいでしょう。
たとえば、「一文は短くする」とか「『そして』はなるべく使わない」とかです。
「はじめ・中・終わり」とか、「起承転結」とか、「序破急」といった構造も教えます。
「書き出しで引きつける」とか、まだまだありますが、
そういう技術を教えるのが作文指導なんです。
文章を書くための基礎ですね。
内容を好きなように書かせていたのでは技術は身につきません。
好きなようにバットを振っていても正しいフォームが身につかないようなものです。
4.まとめ
作文指導で一番大切なことは「嫌いにさせない」ということだと思います。
「嫌いにさせる」くらいなら、何もしないでくれ!と叫びたく保護者の方もいます。
わかります、その気持ち。
向山洋一先生は『図解版どんな子だって「勉強できる子」になれる』という本の中で次のように書かれています。
枝葉末節を注意しない
細かい所をいちいち書き直させないということです。
「テンがない」とか「習った漢字を使ってない」とか、
そういう所を赤ペンで指摘するような指導ですね。
そういうことをされたら、大人だって嫌になりますよね。
まして、これから作文の世界に飛び出そうという子どもたちに、
「作文を書くというのは苦しいものだ」と思わせたくはありません。
作文の「教え方」について、より詳しく知りたい方はこちらの動画をご覧ください。
今回からYouTubeチャンネルの構造もリニューアルしました。
より使いやすい仕組みにしていきたいと思います。