講座213 どんな子どもが「幸せ」になるか③
「どんな子どもが『幸せ』になるか」の最終回です。
最終回ということは「答え」を提示するということです。
もちろん私が考える答えですけども、私の中ではハッキリしていますし、自信もあります。
それでは始めましょう!
2.「おでこの裏」の発達のさせ方
3. 幸せの子育てシェアリング講座
4.九つの講座を一目で
5.全体を包むキーワード
1. ここまでのまとめ
まず「ペリー就学前プロジェクト」の結果について解説しました。
40年後の結果はこれでした。
月給で20万円以上の差が出るという話をしました。
他にもいくつかの明確な差が出ているのですが、詳しくは本に譲ります。
次に、この差はどこで生じたかということです。
次の「三つのこと」で差が生じました。
①年中・年長の2年間を幼稚園に通わせた(週5日午前中の2時間)
②週に1回家庭訪問をした
③子ども25人に対して先生4人の体制(合計123人の幼児たち)
ここをシンプルにします。
①年中・年長の2年間を幼稚園に通わせた ← 幼児期に
②週に1回家庭訪問をした ← 家庭と協力して
③子ども25人に対して先生4人の体制 ← かかわりを多くした
①のポイントは「幼児期」だということです。
なぜ幼児期が大事かというと「おでこの裏」が発達するピークだからです。
②のポイントは「親の理解」です。
この調査は貧困家庭を対象に行いました。
貧困家庭の保護者はもしかすると子育てについての理解が低いかも知れません。
まちがった子育てをしている可能性だってあります。
そこで「週1回の家庭訪問」をする中で、子育てについてのアドバイスを行い、
園と家庭とが協力して幼児期を終えました。
③のポイントは「かかわりを多くした」ということです。
子ども25人に対して先生4人ですから、6人に一人の先生がついていることになります。
これだと何が違うかと言いますと、子ども一人に対してたくさんかかわることができるということです。
「かかわる」の中身を考えてみてください。
何だと思いますか?
ハイスコープの先生はあまり手出しはしていませんでしたよね。
「かかわる」の中身は言葉です。
「言葉にしてあげる」です。
「シェアド・コントロール」や「実況中継」などの機会を多く持てるということです。
もし、貧困家庭の親が幼児期にあまり言葉をかけていなかったとしたら、
その差は大きくなるはずです。
ということで、
前回までを次の言葉でまとめました。
幼児期の終わりまでに「おでこの裏」を発達させよう!
今回は更にその先に進みます。
2.「おでこの裏」の発達のさせ方
どうしたら「おでこの裏」はよく発達するのか。
答えの中の一つはもう出ています。
「言葉にしてあげる」ということです。
例として私は、HighScope の先生の教育技術を解説しました。
でも、あれは、幼児期に必要なことの「ほんの一部」でしたよね。
ですから最終回のまとめでは「全体像」に迫ります。
その全体像が問題の答えです。
そして、そのヒントが「この時期に( )ないこと」です。
3. 幸せの子育てシェアリング講座
幸せの子育てシェアリング講座
この講座の名前は「 幸せの子育てシェアリング講座 」と言います。
そして、次の10種類の講座に分類しています。
A 赤ちゃん学
B 愛のスキル・愛の性質
C よい子・悪い子の育て方
D 怒らずに済む正しい叱り方
E 発達障害への理解
F いじめ・不登校に負けない
G 「思春期の準備」0歳~高校
H 幼児教育「黄金の5年間」
I 理想の学校・ブラックな学校
え?9個しかありませんか?
実はあと一つはこれから始める予定なんです。
10番目はこれです。
J 日本人が知らない日本の子育て
それを入れて全部で10種類あります。
その10種類のすべての講座を全部ひっくるめたキーワードがあります。
全部に共通する「子ども像」です。
「こういう子を育てるためにA~Jの講座を組んだ」と言えるくらい大事なキーワードです。
それが先程の問題の答えです。
「この時期に( )ないこと」
文字にするとこのくらいの長さでしょうか。
4.九つの講座を一目で
これまでに実施してきた講座を振り返ります。
さあ。
これらの講座の背後にあるキーワードは何か。
全講座に共通の「子ども像」は何か。
それが今回のまとめです。
問題とヒントをもう一度見てみましょう。
5.全体を包むキーワード
答えは、
これが私の答えです。
とっても深い、でも分かりやすい解説、答えに感動しました!
子どもらしさを失わせないことが大事と分かっていると、目の前で大人にとっては手こずる場面も「よしよし子どもらしくていいぞ」と寛大に受け止め、穏やかに対応できそうです。
受け取ってくれてありがとうございます!