発達障害への理解 本の紹介

『子どもの‟困った”が才能に変わる本』

投稿日:2020年4月12日 更新日:

副題:「育てにくさ」は伸ばすチャンス

今回ご紹介するのは、田嶋英子さんの『子どもの「困った」が才能に変わる本』(青春出版社)です。折り目14カ所×10くらい。というのは、子育てに関する考え方が私とそっくりなので、同じ考えのところは折っていないことが「×10」の理由です。ですから初めて読む人にとっては折り目140カ所くらいの価値があると思います。

もうひとつ重要なのは、私が「これは!」と思った箇所が14カ所あったことです。以前にも書きましたが、本は折り目1カ所でも「買った価値あり」です。自分の知らないことを知ることが出来たわけです。そして、その知識は誰にも盗まれません。広めることもできます。使うこともできます。「知は力なり」です。

この本の特長をひとことで言うとこうなります。

子育てをポジティブに考えるための「技」を、くり返し練習することができる本

まるでレッスンを受けているかのように、自然と「技」が身につくように考えられています。「技」というのはその場限りのものではありませんので、この本に出て来ない様々な生活場面で応用できます。それが「技」です。もっとシンプルに表現するなら「考え方」の「型」です。それが身につきます。

自分一人では、子育てはできません。誰かに頭を下げたり、お願いしたり、感謝したり、する機会です。(60ページ)

次のように言う人はたくさんいます。「子育ては大変なものだから誰かに頼りましょうね」しかし、著者の田嶋先生は違います。「する機会です」と主張されています。もう少し紹介させていただきますね。

親にとっては、自分一人ではできないことがあると、学ぶ時期です。相談したり、連絡したり、報告したり、コミュニケーションを取る機会です。段取りをしたり、予定をすり合わせたり、マネジメントの能力を高める機会です。そして、一人の子どもをみんなで愛を持って育てていく機会です。(60ページ)

大切なことなので、もう一度、言いますね。

子育ては、一人では、できません。

それは、神様がそういう仕組みにしてくれているのです。(61ページ)

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