動画では、「よい子」が育つ親のタイプを2つと言いました。
(1)過干渉(干渉し過ぎ)
(2)過心配(心配し過ぎ)
「過干渉」については動画の中でお話ししましたので、ここでは「過心配」について書きます。
過心配も「よい子」に育ちます。
なぜなら、子どもはみんな優しいからです。
親に心配をかけまいとします。
そして、この「心配をかけまい」とする気持ちが、
過干渉と紙一重になるのです。
過干渉は「ああしなさい」「こうしなさい」と口出ししますが、
過心配タイプの親は「心配だ!」「心配だ!」と口にします。
これが結果的に、口出ししているのと同じことになるのです。
わかりますよね。子どもはみな優しいからです。
子どもは親のつぶやきを聞いて、親に心配かけまいとします。
これは「ああしなさい」「こうしなさい」と同じことになってしまうのです。
それだけではありません。
「心配だ!」「心配だ!」と口に出さなくても、
親の心配が子どもに伝わることがよくあります。
これは子どもの年齢に関係なく起こります。
子どもは、ある程度の年齢になると人の気持ちが理解できるようになります。
親が心配していれば、なんとなく察しがつくものです。
では、年齢が下の子はどうでしょう?
実は、まだうまく話すことができない年齢の子でも親の気持ちは伝わります。
言葉によらない能力、原初的能力と言いますが、
そういう不思議な力で、ほぼ無意識のうちに伝わってしまうのです。
胎児のときでさえ、親の気持ちは子どもに伝わると言われます。
だから、隠しようがありません。
大切なのは、
あまり心配しない、心配し過ぎない
ということです。
子育てには「大きな気持ち」も必要です。
おおらかな気持ちでいれば、子どももおおらかに成長します。
「悪い子」も問題ですが、
いい子過ぎる「よい子」も問題です。
その理由は動画にあったように挫折に弱い子に育ってしまうからです。
子どもはいつか親から離れます。
「よい子」ではなく、「強い子」に育てなければいけません。
それが親の務めです。
この話が参考になれば幸いです。
今回の講座の内容は次の2つの資料をもとに作りました。
資料① 向山洋一 PHPカセットテープ集『向山型教え方教室』第1集(販売終了)
資料② 大河原美以 『子どもの「いや」に困ったとき読む本』