講座71 子どもとの遊び方のコツ
子どもとの遊び方には、それぞれにコツがあります。
大人の側にも、大人の事情や体力的な限界があります。
結局、その場に応じて遊び相手をすることになると思うのですが、その時に、注意点を心得ていたり、子どもの脳力・能力を発達させるスキルを持っていたりすると「お互いの幸せ」につながります。
そこが大切だと思って、この記事を書きました。
2.お手伝い
3.ごっこ遊び
4.実況中継
5.見守り
6.まとめ
1.体を使った遊び
これが一番疲れますね!
説明無用!私なんか、見ただけで疲れます!泣
いっしょに遊んであげるお父さんはえらいと思います!
子どもは大喜びします!
2.お手伝い
子どもにとっては「お手伝い」も「遊び」の一種です。
本来、子どもの最大の敵は「退屈」なんです。
喜んでお手伝いをしてくれる子は健全です。
それに、うまく手伝わせれば助かりますし、
どうせ作らなければならないので一石二鳥の活動です。
ただ、主導するのは大人の側なので、ちょっと大変です。
でも、子どもにとって得るものは大きいはずです!
3.ごっこ遊び
これもなかなか大変ですけど、ちょっとしたコツがあるんです。
シェアド・コントロール(Shared Control)
「熊さん、熱があるんじゃない?」
って、大人の側から言ってあげるんです。
子どもはきっと、そのセリフに応じるはずです。
「あら、大丈夫よ!お薬飲んだの!」とかって。
これは「ごっこ」をしているように見えますが(実際「ごっこ」なのですが)、実はストーリーを大人の側も操作しているのです。「シェアド・コントロール」と言います。質の高い幼児教育のスキルです。
「熊さん、熱があるんじゃない?」と言われたら、
その状況に応じた対応を考えるはずです。
これがすでに「勉強」なんです。社会的な状況対応が必要になります。
「熱」とか「薬」などの言葉の活用も行われます。
「思いやり」「礼儀」などの道徳的な心情も養われ、判断力も必要とされます。
そして、この「シェアド・コントロール」を使うと、大人の側が疲れません。
子どものペースに流されずに済むからです。
「あ!ちょっとお腹がすいて来たわ!」
とかって言って、休憩に入ったりすることもできます!(^^)/
4.実況中継
これは「ごっこ遊び」よりも楽です。
子どもが遊んでいる様子を、そばにいて、言葉にしてあげるだけです。
実況中継
「あ!いま、太郎君は青い車を右手に持ちました!」
などと中継してあげるだけです。野球や相撲の解説者みたいなものです。
言葉にしてあげる
それだけで、質の高い幼児教育となります。
「太郎君は」という主語を使った敬体文が耳から入ります。
「青い○○」という表現の仕方も耳に入ります。
「右手」の意味も体を使って理解します。
次の動画を見てください。
消防車で遊んでいるお子さんにお母さんが「実況中継」している動画です。
お母さんが実況することによって「クルクル回ってます」という言葉をお子さんがくり返していましたよね。こうして言葉とその使い方を身につけていくのです。しかも「~ます」という敬体文でしたね。こうして、ていねいな言葉づかいも身につけていくわけです。
「実況中継」には3種類の方法があります。
①肯定する
②微修正する
③新出単語で驚く
「クルクル回ってます」は①肯定する実況でした。
動画には②の場面もあります。気づきましたか?
お子さんが「消防が(回ってます)」と言ったところで、お母さんが「消防車が」と修正しました。正しくは「消防車が回ってます」ですからね。
実況中継ではこのように「さりげなく」「自然に」「流れの中で」「否定せずに」正しい言葉に直してあげます。これが微修正です。
無理に直さなくてもいいのです。
直さないことが大事です。遊んでるわけですから!
でも、子どもにとって遊びが学習です。
「子どもは遊びの中で学ぶ」というのはこういうことです。
そして、今、その場で出来る必要もありません。
「遊び」ですからね!
③についてはまたいつか解説したいと思います。
5.見守り
見守り。これが一番疲れません。
でも、気をつけるべき点があります。
①子どもは見ている
見ていないようで実は時々見ている。それが子どもです。
「あー、お母さん、スマホ見てるなあ」とか、簡単にバレます。
②子どもは感じてる
お母さんの気配を背中で感じています。
だから安心して遊んでいるわけです。
大人にも都合がありますからスマホも見たいですよね。
そんな時は、「安心して光線」を子どもに送りながらスマホをしましょう。
離れているからといって安心してはいけません。
安心が必要なのは子どもの側なんです。
③トラブルを想定する
ずっとこの状態が続くと思ってはいけません。
子どもにトラブルはつきものです。
急にトイレに行きたくなるかもしれません。
女の子に砂をかけて泣かせていまうかもしれません。
砂が目に入って泣いて戻って来るかもしれません。
「長くは続かない」と思っていた方が親のストレスは減ります。
逆に、長く遊べた時は、うんとほめてあげたい気持ちになります。
体力的時間的には一番楽な「遊ばせ方」ですが、子どもですからね。
「100%楽」ということはありません。涙
6.まとめ
第1位 体を使った遊び
第2位 お手伝い
第3位 ごっこ遊び
第4位 実況中継
第5位 見守り
子どもとの遊び方には、それぞれにコツがあります。
大人の側にも、大人の事情や体力的な限界があります。
その場に応じて遊び相手をすることになると思うのですが、その時に、注意点を心得ていたり、子どもの脳力・能力を発達させるスキルを持っていたりすると「お互いの幸せ」につながります。