講座391 共感力が低い子の育て方

前回の講座390では、お別れした友達を思い出して泣いてしまった感情豊かなAちゃんのお話をしました。

「Bちゃんに会いたいなあ」と言って涙をポロポロ流したAちゃんのお話です。

でも、これを読んだ方の中には、我が子のことが心配になった方はいませんでしか?

うちの子はほとんど感情を出さないタイプなんですけど…

・悲しいお話の絵本を読んでも感動しない

・おもしろいはずのギャグに反応しない

・人が困っていても助けようとしない

・困っている子に対して厳しいことを言う

などなど

こういう子っていませんか?

このような子を心理学では「共感力が低い」と言います。

他の子が悲しくてシュンとしているのに一人だけ「なんで泣いてるの?」って感じで普通にしてる。

そんな感じですね。

今回はこの「共感が低いお子さん」について解説します。

 目 次
1.「共感力が低い子」に対する私のイメージ
2.世間のイメージに負けないこと
3.偉大な子の親は偉大

1.「共感力が低い子」に対する私のイメージ

我が子がこんなタイプだったら少し心配なのではないですか?

でも、最初に言っておきます。

大丈夫です。心配しないでください。

「感情が豊かな子」も素敵なお子さんですが、「共感が低い子」も素敵なお子さんです。

と私が書いても、どうしてそんなことが言えるのか伝わりませんよね。

ごめんなさい。

私もうまく伝える自信がありません。

でも私の頭の中では「共感力が低い子」のイメージがちゃんと出来ています。

大事に大事に育てれば、きっと凄い人物になるんじゃないかと思っています。

例えば、Appleの創業者のスティーブ・ジョブズ。

ノーベル平和賞を受けたマザーテレサ。

ノーベル物理学賞を受けたアインシュタイン。

ビートルズのリーダーのジョンレノン。

戦国時代を終わらせた織田信長。

発明王のエジソン。

歴史上には、共感力が低い有名人がたくさんいます。

ただ、共感力が低いために「いい所」があまり書かれていないのです。

有名なゆえに「冷たい部分」を取り上げられて悪く書かれてしまうことが少なくありません。

でも、これを「子育て」という視点で考えた時にどうなりますか?

「共感力が低い」は、その子にとっての苦手な部分ですよね。

「人の気持ちに共感できない」とか「周りに合わせられない」とかってなります。

子育てにおいて、そういう「苦手な部分」を持ったお子さんをどう育てられますか?

きっと、次のように考えるのではないでしょうか?

でも、この子には「得意な部分」がある。

そうです。

得意な部分を認め、伸ばす方向で育てると思うのです。

苦手な部分だけを吊るし上げて、コテンパンに教育をしたならば、人間がおかしくなってしまいますよね。

例えば、エジソンは小学校で先生方から理解を得られなかったので、お母さんは学校をやめさせて自分で教えることにしました。

学校というのは「まわりと合わせること」が大切な社会ですから、共感力の低い子にとっては生きにくい場所です。

理解できる人が誰かいないと、その子の長所はつぶされてしまうでしょう。

エジソンの場合はお母さんが理解者だったんですね。

2.世間のイメージに負けないこと

このように「共感力が低い子」は世間から理解されにくい傾向があります。

世間には、

「そのくらいわかるだろ!」とか、

「合わせろよ!」という圧力が暗黙のうちに強く働いています。

そういう世の中ですから、

「共感力が低い子」は、「感受性が豊かな子」に比べて、成長するにつれて生きにくくなる可能性があります。

だからこそ、その子の個性を、より深く、理解できる人が必要になるわけです。

大切に育てる

これが「共感力の低い子」の育て方だと私は思っています。

そしてもう一つ。

将来、大物になるかもしれない!

そういう夢を持って育ててもいいと私は思っています。

これは、実際にそういうお子さんを育てていらっしゃる方には言いにくいことなのですが、

「共感性の低い子」を育てるには長期的な見通しを持つ必要があると思います。

長期的というより大局的と言った方がいいのでしょうか。

例えば、織田信長は、天下統一という自分の目標を達成させるために手段を選びませんでした。

「尋問して不審な者は殺害せよ」といったことを簡単に命じています。

「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」という狂歌は有名ですよね。

実際に、「比叡山焼き討ち」の時には、お坊さんや子どもも含めて目的達成のためには皆殺しにしたと言われています。

でも、このような過程を経て、戦国時代を終わらせたのだから大きな目で見れば「平和的」とも言えます。

でも、賛成する人は少ないでしょうね。

人殺しはダメですからね。

でも、戦乱の世を治めるためには誰かがやらねばことだってあります。

まわりの人に共感ばかりしていたら、大きな事は成し遂げられません。

そういうスケールで、我が子の「子育て」を見ることって出来ますか?

難しいですよね。

でも、そこまでは出来なくても、せめて「将来大物になるかも知れない」というくらいの気持ちは持っていいのではないでしょうか。

3.偉大な子の親は偉大

共感力が低いというのは「まわりに流されない」ということでもあります。

「同調圧力に屈しない」「常識にとらわれない」とも言えます。

織田信長のエピソードで言えば、日本に連れて来られた黒人奴隷を武士として自分の部下にしたという出来事があります。

世の中を変えていく人物には、そういう「普通じゃない」エピソードがたくさんあります。

そして、そんな変わった人にも「親」がいて、「育てる」という行為があったはずです。

どんな子育てがあったのかは人それぞれでしょうが、自立して社会的な影響を与える人物に育てたわけですから、

ジョブズの親も、

テレサの親も、

アインシュタインの親も、

ジョンの親も、

信長の親も、

エジソンの親も、

偉大な親だなあと思います。

そして、私も実は、小さい頃は「感情を表に出せない」変な子でした。

途中で「普通の変な人」になりましたが、きっと親に苦労をかけたはずです。感謝しかありません。

「生きづらさ」や「育てづらさ」をこんな風に見ることも大切だと思います。

この本とこちらの動画を参考にさせていただきました。

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水野 正司

子育て応援クリエイター:「人によし!」「自分によし!」「世の中によし!」の【win-win-win】になる活動を創造しています。

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2件のフィードバック

  1. タミー より:

    共感力が低い子のことも、大人がにこにこ受け止めることが周りの子どもたちも受け止められるのかなと思いました。

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