講座27「○○し過ぎない」親になる方法
臨床心理学上の「悪い子」は次のような親に多いとお伝えしました。
過叱責(叱り過ぎ)
過放置(放ったらかし)
親の都合に合わせる「よい子」は次のような親に多いとお伝えしました。
過干渉(干渉し過ぎ)
過心配(心配し過ぎ)
では、この「○○し過ぎ」を防ぐにはどうしたらよいか?
そこで、動画では「子育て四訓」を紹介しました。
復習しておきましょう。
一、乳児はしっかり肌を離すな。
一、幼児は肌を離せ、手を離すな。
一、少年は手を離せ、目を離すな。
一、青年は目を離せ、心を離すな。
乳児にはスキンシップです。
スーパーに行くと、赤ちゃんを抱っこしながらお買い物をしているお母さんをよく見かけます。密着してますよね。
オンラインでお母さん方と会話をすると、画面の向こう側のお母さん方は赤ちゃんを抱っこしながら参加していたりします。
大変ですけど、乳児期はスキンシップの黄金期です。
それが終われば嫌でも離さなければなりません。
幼児期は「肌を離せ、手を離すな」です。
自立歩行の時期ですね。
外出時のイメージです。
少年期は「手を離せ、目を離すな」です。
学校が始まります。
友だち同士の遊びも活発です。
学校で何をしているのか。
どこで誰と遊んでいるのか。
目が届かなくなります。
ですから、家に帰って来た時に目を合わせることが大切になります。
そこから何かを察するのです。
だんだんと、そういうことでしかつながれなくなります。
そして、青年期、思春期は「目を離せ、心を離すな」です。
動画でもお伝えしましたが、見てはいけない場面もあります。
目を合わすことさえ難しい時期もあります。
それが「目を離せ」です。
「肌を離すな」から始まって、「目を離せ」まで。
これが「子育ての順序」です。
この順序を守っていれば、自然と「○○し過ぎ」は防げます。
子どもは立派に自立していきます。
「密着」が自立の基礎になっているのはこういうことです。
青年期の心のつながり方についてはまた別な動画でお伝えします。
講座27 「『○○し過ぎない』親になる方法」
YouTubeラジオ「子育てwin3」でした。
この講座についての資料は次の通りです。
①「子育て四訓」は、埼玉県・秩父神社の薗田稔氏(京都大学名誉教授)が唱えた「親の心得」が原典と言われる。
②山口創『子どもの脳は肌にある』 (光文社新書)