講座245 モンテッソーリ教育の基本
6歳になる前にやっておきたい経験が4つあります。
残りひとつは何でしょう。
折る 貼る 縫う ( )
2.幼児期に20000回使え!
3.ちょうどいい精一杯
1.モンテッソーリ教育の基本
この4つは、日本におけるモンテッソーリ教育の第一人者・相良敦子氏が唱えられている「就学前の基礎・基本」です。
相良氏は小学校教育の基礎・基本が「読み・書き・計算」であれば、その前の幼児教育の基礎・基本がこの4つであると主張されています。
モンテッソーリ教育は、イタリアの医師・マリア・モンテッソーリが実践してきた教育方法で、子どもの自発性を重んじるために、①適切な時期に、②適切な環境を整えることを重視するのが特長です。
つまり、問題にある4つの行動を、
①6歳になる前に、②適切な環境の中で、自由にやらせること
が、子どもの成長にとって大切であるという考え方です。
2.幼児期に20000回使え!
私自身の子育ても、モンテッソーリ教育に近いものでした。
我が家の場合に活躍したのは紙とハサミです。
長女は3歳、次女は2歳くらいからハサミを使って紙を切っていました。
そんな小さい子にハサミなんか持たせて大丈夫なのかと思われるかもしれませんが、まったく大丈夫です。
さすがに一人目の長女のときは少し心配しましたが、二人目ともなると、心配どころかさらに一年早く持たせてしまうくらい大丈夫なものなのです。
ハサミはとにかく熱中します。
細かいところを切る能力は大人と何ら変わらないくらいです。
正司昌子氏は著書の中でハサミを2万回使うことを提唱されていますが、我が家の子どもたちもそれくらいは使っていると思います。
遊びの中で一日100回くらいは使いますから、それを200日くらい続ければ2万回です。
熱中した遊びですからそのくらいは平気でクリアできると思います。
冒頭の問題にあった「就学前の基礎・基本」の4つ目が、この「切る」という行動です。
3.ちょうどいい精一杯
ところで、どうしてこの4つが「就学前の基礎・基本」なのでしょうか。
ヒントとなる言葉を相良氏の著書の中から見つけました。
思い通りに創作活動を展開していくために必要な技術をしっかり自分のものにしていると、つぎつぎに挑戦し、創りだす喜びを味わっていきます。
「折る・貼る・縫う・切る」という行為は、技術とある程度の熟練を必要とします。
その分、使えるようになった時には喜びが生まれます。
大きくなってからでは魅力のうすい行為かもしれませんが、
3歳前後の幼児にとってはものすごい充実感を与えてくれる道具であり行為なのだと思います。
その道具を使えるようになるというのは「自信」です。
自分の能力を発揮できることで子どもは自信を獲得し、次の段階へと成長していきます。
ちゃんのときには赤ちゃんにとっての精一杯の能力があり、
幼児の時代には幼児の時代にちょうどいい精一杯の能力があります。
その能力を引き出してくれる環境が「紙」であり、「のり」であり、「針と糸」であり、「ハサミ」であるということです。
娘は1歳半の時からハサミを使っていました。
切るのはとても熱中しますよね。
まだ「縫う」に挑戦したことがないので、今年は雑巾でも塗ってもらおうかなと思います(^^)
「縫う」はレアですね。
でも、独自の刺激がありそうですね。