『子どもの才能を最大限伸ばす子育て』
副題:母親にしかできないこと・母親だからできること42
今回ご紹介するのは、内村周子・佐藤亮子『子どもの才能を最大限伸ばす子育て』(ポプラ社)。折り目10カ所です。
内村周子さんというのは、体操選手・内村航平さんのお母さんです。
佐藤亮子さんは、3人の息子さんが灘中→灘高→東大理Ⅲというお母さん。
タイトルの「最大限」にふさわしい子育てをされた方々の本です。
内村さん:ほめると叱るの割合は100対1(104ページ)
「ほめる」と「叱る」について書かれた本は数多いのですが、「100対1」という割合で表現されたこの本くらいでしょう。インパクトありますね。
内村さん:親は先生の悪口を絶対言わない。(137ページ)
よくご存じですね。私は教員や保護者をやっていたので実感します。どんなにダメな先生が担任であっても、教師の悪口は言ってはなりません。子どもが損をします。「我が子のことをちっとも見てくれない」だとか、「宿題ばかり出して困る」だとか、「給食の完食にこだわり過ぎる」だとか、「授業が下手」だとか、そのような事実があったとしても、子どもの前で悪口を言ってはいけません。子どもがつらい思いをします。子どもは一年間、その先生と顔を合わせるわけですから。
佐藤さん:3歳までに10000冊の本を読み聞かせる。(156ページ)
うちの三女も同じようなことをしました。10000冊は行かなと思いますが、ほぼ毎晩母親が読み聞かせをしていました。0歳からやっていましたから1000冊は行ったと思います。歌カードも実践していて、2歳の時点で歌を100曲覚えていました。東大は行きませんでしたが、学力テストで学年2番になったことはあります。本にしても歌にしても「読んであげる」「歌ってあげる」ということがポイントです。当然ですが、0歳児は言葉を発することが出来ません。それなのに読み聞かせることができるお母さんは、読み聞かせの大切さ・威力を知っている人でしょう。そうじゃなければなかなか続きません。それにしても10000冊は凄いですね。
内村さん:動物の本能が消える前に色々試してみる。(164ページ)
これは有名な話ですね。ご存知の方も多いでしょう。内村さんのお母さんは航平君が生まれてすぐの時に、ボールペンの柄を握らせたという話です。サルが木の枝につかまって木から木へ渡ることができるなら、人間にもその能力が備わっているのではないか、ということで、その能力が消えてしまわないうちに(つまり0歳のうちに)「木の枝をつかむ」という能力を使わせたという話です。それが体操選手としての内村航平の技能として開花するわけです。
まだまだありますが、この辺で。