副題:子育てがラクになるアドラーの教え
今回ご紹介するのは、野口勢津子著『イライラしないママになれる本』(秀和システム)2016年です。折り目は6つ。
著者は書きます。
なぜ私は10年もの間、子育てについて誰かに相談したり、解決しようとしなかったのだろうと、そのとき思いました。
理由はおそらく二つあります。
一つは、子育てについて「学ぶ」という意識がなかったからです。それまでの私は、子どもが誕生したら母親には母性が自然と備わり、誰に教わることなく自然に子育てができるものだと思っていたのです。
誰かの歌みたいですが、子育ては「愛さえあればなんとかなる」と思っていました。学校で「子育て」という科目もありませんでしたし、家庭科で習ったのは授乳や抱っこの仕方など身の回りの世話の方法ばかり。子育て法については一切触れていません。自然と子育ては私が子どもの頃に親からしてもらったことを、今度は我が子にすればいい、そのくらいに考えていました。
でも、それは間違いでした。子育てには愛情だけではなく「技術」が必要だったのです。そのことを私は勇気づけの子育て講座で知り、とても助けられました。(28ページ)
技術を学び、使いこなせるようになった著者は「子育ては断然楽になる」と書いています。現代の子育ては「学ぶ」ものだったのです。
著者が学ぶことをしなかったもう一つの理由は感情的な問題でした。
もう一つの理由は、私が自分のことを「母親失格」だと認めたくなかったからです。(28ページ)
私などは、そんな風に考えなくても…、と思うのですが、「学校で習わず」「愛情だけでなんとかなる」ということを前提にしてしまうと、結果を自分のせいにしてしまうことは起きて不思議ではありません。
子育ては学校で習っていないのでみんな知らないし、愛情だけでなんとかなるものでもないのだから、誰かに頼らなければならないものであるという考え方をもっと広げなければならないと思わされた本です。
子育てを学ぶ機会がなかったというのが、印象に残りました。子育てについて早くに学ぶことが不安の解消にもつながっていくと思います!
おっしゃる通りだと思います。その時期は「高校」が最適!だと手応えを感じていたのですが、YouTubeを始めたところ、動画でなら小学生でも子育てに関心を持ってくれることがわかりました。これからは年齢に関係なく大事なことは誰でも学べる時代なんだなと実感しています。